Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
トポロジカル絶縁体(TI)の研究で喫緊の課題の一つにバルク絶縁体化がある。一般にTIは狭ギャップ半導体である上に、格子欠陥由来のキャリアが多いためバルクの絶縁性が低く、特徴的な表面伝導の基礎的研究やそれを応用した新奇デバイス開発の障害となっている。本研究ではPb系TIのバルク絶縁体化を第1の目的とする。この系は従来のTIと異なり、転位上に1次元金属状態が実現し得ることが理論的に予測されている。これを実験的に検証することを第2の目的とする。この目的が達成されれば新しいタイプの1次元スピン偏極ディラック電子系が実現することになり、広く物性物理分野や材料科学分野にインパクトを与えることとなる。