Practical Application of Light Management - Exploiting the Metasurface to the Limit
Project/Area Number |
23K23044
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Project/Area Number (Other) |
22H01776 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 26020:Inorganic materials and properties-related
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
村井 俊介 京都大学, 工学研究科, 助教 (20378805)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥16,640,000 (Direct Cost: ¥12,800,000、Indirect Cost: ¥3,840,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2022: ¥8,450,000 (Direct Cost: ¥6,500,000、Indirect Cost: ¥1,950,000)
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Keywords | 表面プラズモン / ナノアンテナ / 光マネジメント / Mie共鳴 / 光源技術 / セラミックス / メタ表面 |
Outline of Research at the Start |
マネジメント科学の実践:光マネジメント科学とは,光エネルギーを光機能性材料へ自在に取入れ、閉込め、取出すための界面の設計指針です。メタ表面蛍光体(=メタ表面を乗せた蛍光基板)の高性能化は光マネジメントの実践の場です。これまでに2つの問題点(金属の光吸収による青→黄色への変換効率の低下/光取り出し効率)を明確にするとともに、計算により最適なメタ表面蛍光体のデザインを導き出しつつあります。本研究ではこの2つの問題を解決し、メタ表面蛍光体の限界性能を引き出したいと考えています。最終的には、これまで無かった「非コヒーレント指向性点光源」を創成し、その社会実装を試みます。
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Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は以下の2項目の研究を行いました。 変換効率の最大化:TiO2メタ表面の最適化:内因性光吸収の無い高屈折酸化物であるTiO2メタ表面の最適化を行いました。2021年度終了時点で、最も軸上蛍光強度が高い試料でも全放出蛍光の50%近くが後方あるいは側方に逃げていることがわかりました。そこで2022年度は、逃げ道を塞ぎ100%蛍光が前方に向かうように蛍光体を加工することを試みました。具体的には、後方に逃げる分を前方に戻すために誘電体多層膜を基板に作製しました。2021年度の時点で多層膜を1層積層し、全放出光量に対する前方放出割合を42から47%に向上させることに成功していました。2022年度は多層膜を3層積層させ、更なる前方放出割合の向上を試みました。反射率測定で、1層積層試料では黄色蛍光の50%程度を前方に反射していたのに対し、3層積層により80%を反射できることがわかりました。全放出光量に対する前方放出割合を今後評価します。 光取り出しの最大化:2021年度終了時点で、実験で最高の取り出し効率が得られているのは半径110nm、高さ140nmのナノ粒子でしたが、シミュレーションからは背を高くすればさらに取り出し効率が高まることが示唆されていました。メタ表面はエッチングと別にリフトオフによるプロセスを並行して試作することで、シミュレーションで高い数値が出ている高さ300nm程度までのナノ粒子作製を目指しました。サイズを最適化することで光取り出しの大幅な向上に成功しました。 その他:酸化ジルコニウムナノアンテナの開発、Siナノアンテナのポラリトンレーザ応用、SiナノアンテナにおけるBound state in the continuum(BIC)モードの制御、Alナノアンテナによる高次アップコンバージョン蛍光強度増大に成功しました。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初の研究計画通りの成果が得られていることに加え、酸化ジルコニウムナノアンテナの開発、Siナノアンテナのポラリトンレーザ応用、SiナノアンテナにおけるBound state in the continuum(BIC)モードの制御、Alナノアンテナによる高次アップコンバージョン蛍光強度増大など、ナノアンテナ研究の新しい展開をスタートさせることが出来たので、この区分とした。
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Strategy for Future Research Activity |
光の100%前方放出の実現:誘電体多層膜3層積層ナノアンテナ蛍光体の全放出光量に対する前方放出割合を評価する。側面をアルミニウムミラーで覆う加工は評価が難しいので、これに替わり現在半径1mmで作製しているナノアンテナ領域を拡大し、横方向への放出光の漏れを塞ぐ。シミュレーションではこの2つの実施で70%にまで前方放出割合が高まる見込みである。さらに必要に応じ3層以上の多層膜積層を試みる。これらのプロセス開発とアンテナ構造最適化を通じ、100%前方放射を実現する(シミュレーションでは蛍光の反射率100%の誘電体多層膜を付けることが出来たら前方放出100%を実現可能である)。 SiナノアンテナにおけるBICモードのポラリトンレーザ応用:BICからの室温励起子ポラリトン (EP) 凝縮の実験的観測を目指します。 これは、有機ペリレン染料の安定した励起子を、シリコンナノ粒子の誘電体メタ表面の非常に長寿命のBICと強く結合させることによって達成されます。 ナノアンテナと蛍光体の臨界結合(Critical coupling)の実現:蛍光体の光吸収を最大化する条件を見つけることにより、蛍光分子への結合効率を最適化します。 さまざまな濃度の蛍光色素を含む屈折率整合層に埋め込まれたナノ粒子アレイの透過特性と蛍光発光を調べ、光と蛍光色素の臨界結合条件を発見します。この研究は、外部変換効率を最大化する、励起ビームから蛍光体への効率的なエネルギー伝達を設計するための有用なガイドを提示します。
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Report
(1 results)
Research Products
(16 results)