Project/Area Number |
23K23085
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Project/Area Number (Other) |
22H01817 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 26040:Structural materials and functional materials-related
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Research Institution | Tohoku University (2024) Shibaura Institute of Technology (2022-2023) |
Principal Investigator |
佐藤 豊人 東北大学, 金属材料研究所, 准教授 (20455851)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,550,000 (Direct Cost: ¥13,500,000、Indirect Cost: ¥4,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2022: ¥8,320,000 (Direct Cost: ¥6,400,000、Indirect Cost: ¥1,920,000)
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Keywords | 水素貯蔵材料 / 水素化物 / 水素 / 水素貯蔵 / 金属間化合物 / 結晶構造 / 水素-金属相関 / 水素貯蔵合金 |
Outline of Research at the Start |
金属間化合物は、格子内の隙間に水素を吸蔵し、放出する反応を示す(水素貯蔵合金)。この反応の平衡状態の圧力(平衡水素圧)は、金属間化合物の構成元素に依存するが、これまでは経験則による元素決定のため、構成元素の選択に限界がある。一方、水素周りの金属元素種・元素間距離・金属元素の水素との親和性(水素-金属相関)は、平衡水素圧に影響を及ぼすことが予想されるが、水素-金属相関の評価は容易ではなく、平衡水素圧に対する水素-金属相関の依存性も不明である。そこで、本研究では、水素周りの金属元素に着眼した水素吸蔵・放出反応の平衡水素圧の制御機構を解明し、それに基づく水素貯蔵合金の新たな設計指針の構築を遂行する。
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Outline of Annual Research Achievements |
金属間化合物(水素貯蔵合金)は、格子間の隙間に水素を原子として吸蔵し、放出する反応を示す。この反応の平衡状態の圧力(平衡水素圧)は、金属間化合物の構成元素に依存するが、これまでは構成元素が経験則で決定されていたため、元素選択に限界があった。一方、水素-金属相関(水素周りの金属元素種・元素間距離・金属元素の水素との親和性)は、平衡水素圧に影響を及ぼすことが予想されるが、その評価は容易ではなく、平衡水素圧に対する水素-金属相関の依存性も不明である。そこで、本研究では、水素周りの金属元素に着眼することで水素吸蔵・放出反応の平衡水素圧の制御機構を解明し、それに基づく水素貯蔵合金の新たな設計指針を構築する。 2022年度は、異なる2種類の金属間化合物AB2(A: Y、B: Mn, Fe, Co, Ni)とA’B’2(A’: Mg, B’: Co, Ni)から合成された金属間化合物(A, A’)(B, B’)2に着目して研究を遂行した。合成された試料の水素貯蔵特性は、等温下で水素吸蔵・放出に伴う圧力変化を観測して系統的に評価された。その中でも(Y, Mg)(Co, Ni)2は、室温近傍で可逆的な水素吸蔵・放出反応を示し、最も高い水素吸蔵量を示した。原子配列と原子振動の観点から水素吸蔵・放出反応機構を明らかにするために(Y, Mg)(Co, Ni)2、及び関連の水素貯蔵合金の中性子回折と中性子非弾性散乱実験を行った。結晶構造解析と理論計算を組合わせることで実験的に得られた中性子回折パターンと中性子非弾性散乱スペクトルが再現され、原子レベルでの水素吸蔵・放出反応機構が明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
申請者は、AB2(A: Y、B: Mn, Fe, Co, Ni)とA’B’2(A’: Mg, B’: Co, Ni)から(A, A’)(B, B’)2を合成し、水素雰囲気中での中性子回折実験と中性子非弾性散乱実験から水素吸蔵過程での原子配列、及び水素原子に関する振動の観点で反応機構を明らかにすることができた。また、(A, A’)(B, B’)2 をベースにする場合の水素―金属相関の傾向を見出すことができた。 この理由のため、本研究はおおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は、(A, A’)(B, B’)2の水素吸蔵・放出のサイクル特性、及び(A, A’)(B, B’)3となる組成に展開する。(A, A’)(B, B’)3の結晶構造は、(A, A’)(B, B’)2 と水素貯蔵合金LaNi5の原子配列の組合せで構成される。LaNi5をベースとする原子配列を組合わせることで水素吸蔵・放出のサイクル特性が向上することが予想される。また、(A, A’)(B, B’)2と(A, A’)(B, B’)3の結晶構造の違いによる水素-金属相関を系統的に明らかにする。
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