Improvement of high temperature oxidation resistance of heat resistant multi-phase alloys by optimization of microstructure
Project/Area Number |
23K23091
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Project/Area Number (Other) |
22H01823 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 26050:Material processing and microstructure control-related
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
林 重成 北海道大学, 工学研究院, 教授 (10321960)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
米田 鈴枝 北海道大学, 工学研究院, 助教 (30806005)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥16,250,000 (Direct Cost: ¥12,500,000、Indirect Cost: ¥3,750,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2022: ¥9,620,000 (Direct Cost: ¥7,400,000、Indirect Cost: ¥2,220,000)
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Keywords | 高温酸化 / 耐熱合金 / 組織最適化 / 多相合金 / 多相合金組織 / 高温酸化と合金組織 / 合金の組織 |
Outline of Research at the Start |
耐熱合金中に含まれる合金元素は相平衡に従って析出相と母相とに分配される。保護性アルミナ皮膜の形成やその長時間維持は、合金元素の母相中の拡散とそれに伴う析出物の分解に支配されるため、析出物の種類やその割合、サイズ、母相との元素分配で定義される合金組織は耐熱合金の高温酸化挙動に影響するはずである。しかし組織が耐酸化性に及ぼす影響に関する知見は極めて少ない。材料組織学的観点から耐熱合金の耐高温酸化性向上のための材料設計原理を提案し、組織制御により耐高温酸化性と機械的特性を向上させる手法を提案する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、耐熱合金の組織と高温耐酸化性の関係を明らかにすることであり、今年度は、主に、アルミナ皮膜を形成する耐熱合金のアルミナ皮膜形成能と高Al金属間化合物析出相の関係とクロミア皮膜を形成する耐熱合金のクロミア皮膜形成能と非Al系化合物析出相の関係について、析出物のサイズや分布、割合についての関係を検討した。 アルミナ皮膜形成合金を用いた検討からは、有害元素を含まないγ+γ'二相モデル合金では、析出相である高Al組成のγ'相のサイズが微細であるほど、大気中における高温酸化速度は低下するとともに、Alの消費により形成する合金表面近傍のγ'消失層の厚さも薄くなることが明らかになった。これは、析出物が微細であるほど、γ/γ'界面の面積が増加することから、アルミナ皮膜形成に必要なAlが合金から十分に供給されるためであると説明される。 一方、クロミア皮膜形成合金(Fe-Ni-Cr-Nb)では、Nbを含有するラーベス相の析出とNbのクロミア皮膜形成促進効果の関係を検討し、時効処理により十分なラーベス相を形成させた合金と析出させていない合金のクロミア皮膜の形成能には、明確な違いが認められなかった。また、Ti添加はクロミア皮膜の形成能を低下させるが、そのTiの有害性はNb添加により緩和できることが明らかになっている。このNbが有する耐酸化性に対するTiの有害性緩和効果についても、ラーベス相へのNbの固定化の影響は顕著に認められなかったことから、ラーベス相の析出はクロミア皮膜の形成に強い影響を及ぼさない可能性が高いことがわかった。 これらの結果より、析出物が耐熱合金の耐酸化性に及ぼす影響は、添加元素やその析出物の種類によって異なることを示唆している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の目的に適するモデル合金組成の選定と明確な違いを持つ合金の組織制御法の確立に予定よりも時間を要したため、現状、析出物のサイズや分布、割合と耐酸化性の関係については、定性的な傾向の把握にとどまっている。一方、析出物のサイズや分布と耐酸化性の関係が、析出物中に含まれる添加元素によって異なるという全く予想していなかった成果が得られた。特にアルミナ皮膜形成に必須でありγ'相の主たる構成元素であるAlは、耐酸化性に対してγ'相のサイズや分布に敏感に影響するが、Alと同様にγ'相中に分配される耐酸化性に対して有害元素であるTiについては、今回の実験で変化させた組織の範囲では組織の影響が顕著には認められないという結果は、本研究の最終目標である「合金の組織制御による耐酸化性の向上」に対して極めて重要な知見を与えるものとして評価され、当初の計画よりも進展したと判断出来る。 一方、この効果を定量的に理解・説明するために必須となる多元系合金の拡散に関する検討は、前述したモデル合金確立に時間がかかったことから、当初の計画よりも若干遅れており、高温酸化から得られた結果に基づいて、析出物サイズと異相界面の面積の関係より、析出物の分解による析出物からの元素供給モデルを提案したことに留まっており、拡散対実験により多相合金の拡散挙動に及ぼす組織の影響の定量的な調査を進めることが必要な状況である。 これらのことから本研究は、各種析出物とそれらに分配される合金元素が高温酸化挙動に及ぼす影響に関する実験的検討とそれに基づく結果については、当初の予定よりも進んでいると判断するが、それを説明するための定量的な拡散挙動等の評価については若干遅れていることから、総合的には当初の予定通り進捗していると判断出来る。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の予定通り、2023年度も高Al系の金属間化合物およびAlを含まない金属間化合物の耐酸化性に及ぼす影響についての検討を継続して進める。 さらに、それらに加えて炭化物に着目する。一般に添加元素Alは合金の内部で炭化物を作らないが、アルミナ皮膜の形成に強く影響を及ぼすクロミア皮膜を形成するCr、クロミア皮膜の形成を促進するNbに加えて、耐酸化性を低下させる有害元素であるTiやV等はいずれも炭化物形成元素であり、これらの炭化物は合金の機械的特性向上に広く使用されている。金属間化合物から構成される析出物と異なり、母材中に析出する炭化物は、より微細となることが一般的に知られていることから、そのサイズを大きく変化させることは難しく、耐酸化性に及ぼすサイズの影響を評価することは難しい。一方、析出割合を変えることは容易である事から、主に割合と析出物の種類と耐酸化性の関係についての評価・検討を推進する。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)