Project/Area Number |
23K23102
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Project/Area Number (Other) |
22H01834 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 26050:Material processing and microstructure control-related
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Research Institution | Akita Prefectural University |
Principal Investigator |
鈴木 庸久 秋田県立大学, システム科学技術学部, 教授 (90501479)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
峯田 貴 山形大学, 大学院理工学研究科, 教授 (50374814)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,420,000 (Direct Cost: ¥13,400,000、Indirect Cost: ¥4,020,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2023: ¥7,800,000 (Direct Cost: ¥6,000,000、Indirect Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2022: ¥6,500,000 (Direct Cost: ¥5,000,000、Indirect Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 固体電解質 / カーボンナノチューブ / 鏡面加工 / 電解研磨 / ポリイミド / 固体高分子電解質 / ポリアミック酸 / ポリエチレンオキシド |
Outline of Research at the Start |
機械的強度と高イオン伝導を可能とする高分子固体電解質を設計し、電解液の代わりに、この固体電解質粒子を介した固/固界面体電解研磨によるSiCなどの鏡面加工法を開発する。電解作用による生成物の形成や除去などの固/固界面体電解研磨機構を解明するとともに、SiCウェハの超平坦化、金型等の鏡面加工の実現可能性を示す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、機械的強度と高イオン伝導を可能とするカーボンナノチューブ(CNT)を基材とする高分子電解質複合粒子を設計し、電解液の代わりに、この固体電解質粒子を介した固/固界面体電解研磨によるSiCなどの鏡面加工法を開発する。電解作用(アノード溶解および酸化現象)による生成物の形成や除去などの固/固界面体電解研磨機構を解明する。さらに、1. 酸化を用いた固/固界面電解ポリシング法、2. アノード溶解を用いた固/固界面バレル電解研磨法を提案し、それぞれ、SiCウェハの超平坦化、3 D形状を有する金型の鏡面加工の実現可能性を示すことを目的としている。 当該年度では、CNTを基材とする高分子固体電解質粒子の設計を行った。 高分子固体電解質粒子の骨格となるポリアミック酸(PAA)被覆CNTについて、CNT含有量、空孔率、機能性粒子の担持などを制御し、適切な空孔を有し、耐熱性、 機械的強度を有するものを設計、作製した。さらに、ポリエチレンオキシド(PEO)との複合化を検討した。イオンを添加した高分子固体電解質PEOの作製条件、成形条件などを検討し、イオン伝導度を付与した高分子電解質を作製するプロセスを確立した。 次に、高濃度CNT複合固体電解質粒子による電解研磨機構の解明をするために、電気化学測定により、複合固体電解質と被加工物間の界面現象を把握し、複合固体電解質の組成・形態を最適化した。さらに、CNTやダイヤモンド粒子などフィラーの含有量、イオン種が加工面の電解作用に及ぼす影響を検討した。組成や配合率によって、イオン伝導率が改善することや、界面における酸化・還元反応の過程を考察した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当該年度では、CNTを基材とする高分子固体電解質粒子の設計方法を確立することを1つの目標とした。 実際に、高分子固体電解質粒子の骨格となるポリアミック酸(PAA)被覆CNTについて、CNT含有量、空孔率、機能性粒子の担持などを制御し、適切な空孔を有し、耐熱性、 機械的強度を有するものを設計、作製することができた。さらに、予定されていた計画に加えて、ポリエチレンオキシド(PEO)との複合化を検討した。この結果、イオン伝導度を制御した高分子電解質を作製するプロセスを確立した。 次に、高濃度CNT複合固体電解質粒子による電解研磨機構のそのものを解明するには至らなかったが、電気化学測定により、複合固体電解質と被加工物間の界面現象を把握し、複合固体電解質の電解メカニズムの解明に必要なデータを得ることができた。さらに、CNTやダイヤモンド粒子などフィラーの含有量、イオン種が加工面の電解作用に及ぼす影響を検討することができた。以上より、おおむね順調に進展しているとした。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は、これまでに組成や成形条件を確立した固体高分子電解質を用いて、酸化を用いた固/固界面電解ポリシングによるSiCウェハの鏡面加工の検討を行う。CNT複合固体高分子電解質による強力な酸化作用により、表面の酸化層をCNTに担持させておいた酸化セリウムで化学研磨することで、鏡面加工 を実現できる可能性を示す。そのために、CNT複合固体高分子電解質粒子を、基板と電極間に半固定した電解ポリシングと、CNT複合固体高分子電解質膜を電極に配置した電解ポリシングの比較を行い、最適な加工形態を見出す。特に、界面における電解化学反応の分析と、研磨屑の分析からメカニズムの解明を行う。
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