Project/Area Number |
23K23108
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Project/Area Number (Other) |
22H01840 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 26060:Metals production and resources production-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
井上 純哉 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (70312973)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,160,000 (Direct Cost: ¥13,200,000、Indirect Cost: ¥3,960,000)
Fiscal Year 2024: ¥5,460,000 (Direct Cost: ¥4,200,000、Indirect Cost: ¥1,260,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,070,000 (Direct Cost: ¥3,900,000、Indirect Cost: ¥1,170,000)
Fiscal Year 2022: ¥6,630,000 (Direct Cost: ¥5,100,000、Indirect Cost: ¥1,530,000)
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Keywords | 高強度鋼 / せん断型変態組織 / 局所変形挙動 / カーボンニュートラル / ECCI / DHM / 転位挙動 / ラス界面 / 機械学習ポテンシャル / 転位ネットワーク / ADP |
Outline of Research at the Start |
革新的な強度・延性バランスを有する自動車用鋼の開発は,車体軽量化を通して資源・環境問題の更なる改善に寄与する。また一方で,脱炭素社会の実現が求められる中,究極的には脱高炉が必然であり,鉄鉱石由来の高級鋼に依らない高強度鋼の実現が求められている。そこで本研究では,従来の高強度鋼開発で見過ごされてきたせん断型変態組織の潜在的な塑性変能に着目し,それを最大限に活用することでリ サイクル材由来の電炉鋼による 次世代高強度鋼の実現を目指す。そのために,せん断型変態組織の低延性化の主因となる極低ひずみ域におけ るせん断帯形成のメカニズムを,高精度その場計測とデータ駆動型粗視化転位動力学解析により解明する。
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Outline of Annual Research Achievements |
革新的な強度・延性バランスを有する自動車用鋼の開発は,車体軽量化を通して資源・環境問題の更なる改善に寄与する。また一方で,脱炭素社会の実現が求められる中,究極的には脱高炉が必然であり,鉄鉱石由来の高級鋼に依らない高強度鋼の実現が求められている。そこで本研究では,従来の高強度鋼開発で見過ごされてきた「せん断型変態組織の潜在的 な塑性変能」に着目し,それを最大限に活用することでリサイクル材由来の電炉鋼による次世代高強度鋼の実現を目指す。 本年度は,初年度に構築したその場計測装置を用いて,組織界面近傍で形成されるせん断帯により生じる表面起伏の変化をリアルタイムに計測することで,せん断帯の形成過程の詳細を明らかにした。また,初年度の研究より明確になったECCIを用いたその場観察手法を併用することで,せん断帯の形成に及ぼす析出物の影響の調査を行った。 また,本年度構築したデータ駆動型分子動力学ポテンシャルを用いて,ラス界面滑り機構に及ぼす転位組織の影響を明らかにすることを目的に,様々な方位差のラス界面における転位ネットワークを構築した。初年度の研究により,界面に形成される特異な転位ネットワークがラス界面滑りに大きな影響を及ぼすることが示唆されたが,ここでは特にラス内の転位とラス界面における転位ネットワークのCRSSの違いを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は初年度に開発した実験手法ならびに解析手法を実際のマルテンサイトのラス構造に適用し,その有効性を示すことを目的としており,いずれもマルテンサイトの特異な変形挙動の根源となる転位挙動の検討に繋がる新たな知見を得る迄に至っているため。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度は,本年度までに得られた知見を踏まえ,転位ネットワークの形成と粒内すべりの関係や,析出物の影響を実験と解析の両面から明らかにする。
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