Project/Area Number |
23K23110
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Project/Area Number (Other) |
22H01842 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 26060:Metals production and resources production-related
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
本山 雄一 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 主任研究員 (60715019)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡根 利光 ものつくり大学, 技能工芸学部, 教授 (80251362)
徳永 仁史 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 主任研究員 (90357559)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,420,000 (Direct Cost: ¥13,400,000、Indirect Cost: ¥4,020,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,070,000 (Direct Cost: ¥3,900,000、Indirect Cost: ¥1,170,000)
Fiscal Year 2022: ¥10,270,000 (Direct Cost: ¥7,900,000、Indirect Cost: ¥2,370,000)
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Keywords | 固液共存状態 / 合金 / 構成式 / 半凝固引張試験 / 凝固組織 / 青銅 / 固液共存 / 半凝固 / デンドライト / アルミニウム合金 |
Outline of Research at the Start |
本研究では半凝固引張試験により固液共存温度域における合金の力学挙動を実験的に取得する.また,Cellular Automaton (CA)法を用いて計算した凝固組織を基に熱応力シミュレーション上で半凝固引張試験を実施する.そして実験的に得た固液共存状態でのマクロ的な応力-ひずみ挙動と,シミュレーションで得た凝固組織に生じるミクロ的な応力,ひずみ分布の計算値との比較・検討を行うことにより,固液共存状態での力学特性の支配因子を明らかにする.そして得られた知見を用いて,固相状態のみならず,凝固中の固液2相が共存する状態での力学挙動をも統一的に再現可能な構成式を開発する.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は固液共存温度域における合金の力学特性の支配因子を明らかにし、得られた知見から固相状態のみならず、凝固中の固液2相状態での力学挙動をも統一的に表現可能な構成式を開発することである。今年度は、昨年度に引き続き、高周波加熱方式の半凝固引張試験装置を用いて青銅(Cu-9.5%Sn)を対象とし、固液共存温度域において引張試験を実施した。昨年度の半凝固引張試験の結果に加え、取得データを更に増やすことにより、凝固中のCu-9.5%Sn合金が強度を生じ始める温度すなわち、Zero Strength Temperature (ZST)の取得が出来た。実験で得られた固液共存温度域における引張強さ-温度のグラフから、Cu-9.5%Sn合金のZSTを854 ℃(固相率は0.62)と決定することが出来た。また、今回評価しているCu-Sn系の青銅と、従来報告のあるCu-Zn系の黄銅との固液共存温度域における引張強さ-温度の関係の比較も行った。比較の結果から、両合金のZSTに対応する固相率はおおよそ0.6となりほぼ同じ固相率となったが、ZST以下の温度における強度の増加挙動に差がみられ、同じ固相率においては青銅の方が高い引張強さを示すことが明らかになった。この結果から、粥状凝固形態を示す青銅と、表皮形成型の凝固形態を示す黄銅とでは固液共存温度域の強度発生挙動に差があり、凝固形態の違いがその原因となっている可能性がある。また、固液共存温度域における力学挙動をシミュレーションする上で必要となる、凝固シミュレーションについても、多結晶凝固組織を再現可能なセルオートマトン(CA)シミュレーションの開発を行った。熱力学計算により求めた物性値を用いてシミュレーションを実施し、過冷した溶湯から均質・非均質核が生成、結晶が成長し、多結晶組織になる一連の凝固過程についてシミュレーションを行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
青銅の半凝固引張試験については、予定していた試験条件を終了し、考察を行う上で十分な実験結果を得ることが出来た。また、セルオートマトン法による凝固組織シミュレーションの開発も行い、固液共存域における合金の力学挙動を検討する上で必要となる、多結晶凝固組織についても計算が可能となった。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はセルオートマトン法で再現した凝固組織を利用して、ミクロスケールでの応力解析を行い、これまでに得られた実験と解析との比較・検討する。検討の結果から、固液共存温度域の強度の支配因子を明らかにし、固液共存温度域の力学挙動を再現可能な構成式の提案を行う。
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