Project/Area Number |
23K23111
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Project/Area Number (Other) |
22H01843 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 27010:Transport phenomena and unit operations-related
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
菅 恵嗣 東北大学, 工学研究科, 准教授 (00709800)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥13,650,000 (Direct Cost: ¥10,500,000、Indirect Cost: ¥3,150,000)
Fiscal Year 2025: ¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
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Keywords | cubosome / vesicle / polydiacetylene / DDS / surface characterization / monoolein / triolein / localized hydrophobicity / SAXS / resveratrol / Cubodome / Monoolein / Self-assembly / Molecular recognition / Macromolecules / cubic相 / モノオレイン / トリオレイン / 小角X線散乱解析 / ゲル化 / Cubosome / Shear thickening / Macromolecular drug / Drug delivery system / Lipid nanoparticle |
Outline of Research at the Start |
本研究では、脂質の自己集合により形成される階層的な薬剤輸送担体の開発を目的とする。DDSへの応用に際して、集合体の表面物性(流動性、膜極性)は重要な因子となるため、蛍光プローブを用いた集合体の表面物性解析を実施する。また、連続合成系(マイクロ流体デバイス等)における集合体の合成について検討し、高分子薬剤(核酸、タンパク質)を内包可能な輸送担体を迅速に合成する方法論の確立を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
前年度までの検討により、モノオレインを主骨格とする分子集合体におけるcubic相構造の発現は、脂質組成に依存する可能性を明らかにしている。本年度は、モノオレイン(MO)およびトリオレイン(TO)から成る分子集合体を調製し、脂質組成が集合体のナノ構造および界面特性に及ぼす影響について検討した。集合体の界面特性については、蛍光プローブLipiORDERならびにLaurdanを活用し、界面のミクロな疎水性評価を行った。MO含有量(wt%)を10%刻みで変化させたところ、MO比0.8以上ではcubic相構造を形成している可能性が示唆された。また、MO比0.2以下においては、界面特性はTOから成る集合体(o/wエマルション)の特性と同様となることを明らかにした。MO/TO/F127の三成分系について、剪断場印加によりゲル化がみられる組成をまとめた。 モデル薬剤として、難水溶性物質であるresveratrol(RT)の担持について検討した。再沈法による各種集合体へのRT担持を検討した結果、RT担持量はTO比率が増加するにつれて向上する傾向を明らかにした。RT自体は疎水性物質であることから、集合体の界面特性を疎水的になるように設計することで、目的物質を効率的に担持できる可能性を明らかにした。 フロー合成のための検討して、エタノールにあらかじめ脂質を溶解させ、その溶液をF127分散液に注入する手法による集合体の調製を検討した。この手法により、従来法(超音波ホモジナイザーによる懸濁法)と同様に、MO/TO集合体を調製できることがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
MO/TO集合体のナノ構造解析を引き続き検討する。研究室で所有するSAXS装置を用いた評価実験は概ね完了している。装置の検出感度が不十分で評価が不十分であるサンプルについては、次年度以降に、次世代放射光施設Nano TerasuによるX線回折測定を検討する。 MO/TO/F127の三成分系について、剪断場印加によりゲル化がみられる組成を明らかにし、相図としてまとめた。これにより、本年度に計画していた目標は概ね達成できたといえる。 フロー合成系の確立について、本年度にマイクロ流体デバイスの専門家と意見交換を実施した。実験に使用するデバイスの選定は概ね完了しており、次年度からフロー合成に関する実験を実施する環境を整えることができている。
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Strategy for Future Research Activity |
MO/TO/F127から成る集合体について、引き続き、ナノ構造の解析を行う。今後の方針として、より詳細に構造解析ができるsynchrotron SAXS測定の実施を検討する。具体的には、東北大学青葉山キャンパスにある次世代放射光施設Nano Terasuの利用を検討する。 マイクロ流体デバイスを用いて、MO/TO/F127集合体の調製を行う。試験用のデバイスについては調達の目途が立っている。バッチ系にて明らかにした集合体組成と特性(構造、界面特性)を参照として、フロー系で合成された集合体の評価を行う。
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