Development of innovative carbon dioxide fixation and storage method
Project/Area Number |
23K23128
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Project/Area Number (Other) |
22H01860 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 27020:Chemical reaction and process system engineering-related
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Research Institution | Sojo University |
Principal Investigator |
草壁 克己 崇城大学, 工学部, 教授 (30153274)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永井 杏奈 熊本大学, 大学院先端科学研究部(工), 助教 (30910400)
池永 和敏 崇城大学, 工学部, 研究員 (70176113)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,680,000 (Direct Cost: ¥13,600,000、Indirect Cost: ¥4,080,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2023: ¥6,370,000 (Direct Cost: ¥4,900,000、Indirect Cost: ¥1,470,000)
Fiscal Year 2022: ¥8,840,000 (Direct Cost: ¥6,800,000、Indirect Cost: ¥2,040,000)
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Keywords | 二酸化炭素 / グリセロール / 固定化 / 窒素ドープカーボン / 炭化 / エピクロロヒドリン / 触媒反応 / キトサン |
Outline of Research at the Start |
粗グリセロールを原料として直接二酸化炭素と高圧の条件で触媒反応をすることで固定化を行う。この目的のために使用する触媒として、窒素化合物である尿素あるいはメラミンを熱処理することで生成するグラファイト状窒化炭素を合成し、これに金属を担持することで金属担持グラファイト状窒化炭素触媒を調製する。 エピクロロヒドリンを用いた二酸化炭素の固定化反応では、触媒として使用する窒素ドープカーボンについて、窒素含有量の増加あるいは触媒の多孔質化による比表面積の増加策について検討する。最終的には廃棄物であるカニ外殻を用いた窒素ドープカーボン触媒の調製を行い、固定化反応の効率向上を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
バイオディーゼル油製造時の副生成物であるグリセロールを用いた二酸化炭素の固定化プロセスを構築することを目的として研究を進めた。このプロセスでは、第1段階で廃ポリ塩化ビニルの加熱脱塩素で発生する塩化水素ガスを有機酸触媒を用いて、グリセロールと反応させることでエピクロロヒドリンを合成し、第2段階で合成したエピクロロヒドリンを用いて触媒反応により二酸化炭素を固定化して炭酸プロピレン化合物とするものである。2023年度には、グリセロールからのエピクロロヒドリンの合成に成功しており、触媒探索及び塩化水素ガスの接触方法を含めて反応プロセスの最適化を行った。二酸化炭素固定化反応では、不均一触媒としてキトサンを400ないし500℃の温度で炭化して調製した窒素ドープカーボンがこの反応に適していることを明らかにし、耐圧容器中180℃、二酸化炭素圧12気圧、反応時間5時間でほぼ100%の反応率であった。合成した窒素ドープカーボンはBET比表面積が数m2/kgと小さく、低温炭化反応における多孔質化の方法について今後、検討をする必要があることがわかった。また、キトサンの原料であるカニの外殻を窒素ドープカーボンの原料とすることで触媒の低コスト化が達成できるので、塩酸洗浄したカニ外殻を400-500℃で炭化して触媒を調製した。カニ外殻由来の窒素ドープカーボンは、反応温度150℃で二酸化炭素固定化反応を行ったところ、キトサン由来の触媒に比べて高い反応率、収率となった。カニ外殻の成分の影響について今後、検討する予定である。さらに、カニ外殻由来の触媒を用いて、繰り返し反応試験を行った結果、炭酸プロピレンの重合体が触媒表面に被覆するために、6回の繰り返しで反応率が100%から80%に低下することがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度の研究では、第一段でグリセロールからのエピクロロヒドリンの合成とそれに続くエピクロロヒドリンを用いた二酸化炭素の固定化を行う二段階プロセスを構築中であり、この研究については研究実績の概要に記述したように順調に進展している。 当初の研究計画では、粗グリセロールを用いて、ポリ塩化ビニルとの反応で生成するエピクロロヒドリン中に二酸化炭素を導入することで、無触媒で直接固定化する方法を提案したが、現在までに固定化は達成されていない。エピクロロヒドリンによる二酸化炭素の固定化では、窒素ドープカーボン触媒を使用すれば100%の反応率を達成することができるが、無触媒条件では反応率は数%まで低下することが明らかになった。そこで二酸化炭素の一段階固定化反応に適した触媒について検討したところ、尿素あるいはメラミンの熱処理により生成するグラファイト状窒化炭素が有望であり、加えてグラファイト状窒化炭素を担体として、これに金属を担持した触媒を調製し、これらを用いてグリセロールによる一段階二酸化炭素固定化反応について検討を行う。
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Strategy for Future Research Activity |
二酸化炭素の固定化反応において、これまでに最も触媒活性が高いカニ外殻由来の窒素ドープカーボンについて、その高活性化の原因を調査するために、触媒反応に及ぼすカニ外殻に含まれるカルシウム成分、タンパク質成分の影響を明らかにする。 キトサン以外の含窒素化合物として廃アクリロニトリル繊維を原料とした窒素ドープカーボンの合成と二酸化炭素固体化の触媒活性を明らかにする。窒素ドープカーボン中の窒素含有率を高める目的で、キトサンと尿素あるいはキトサンとメラミンとの共炭化を行い、触媒活性を明らかにする。これにより固定化反応に及ぼす窒素含有率の影響を明らかにする。次にキトサンの多孔質化を促進するための、多孔質化手法を開発する。 グリセロールと二酸化炭素の一段階反応固定化を達成するために、尿素あるいはメラミンなどの高含窒素化合物からのグラファイト状窒化炭素の合成を行い、これにより二酸化炭素の固定化反応の触媒活性を明らかにする。さらに合成したグラファイト状窒化炭素に金属を担持した触媒を合成する。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)