Activation of hydrogen electrode reactions by controlling the interfacial hydrophilic/hydrophobic structure
Project/Area Number |
23K23155
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Project/Area Number (Other) |
22H01887 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 28010:Nanometer-scale chemistry-related
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
中村 将志 千葉大学, 大学院工学研究院, 教授 (70348811)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,940,000 (Direct Cost: ¥13,800,000、Indirect Cost: ¥4,140,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
Fiscal Year 2022: ¥12,220,000 (Direct Cost: ¥9,400,000、Indirect Cost: ¥2,820,000)
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Keywords | 電気二重層 / 水素発生反応 / 水電解 / 電極触媒 / 水素酸化反応 / 卑金属電極 |
Outline of Research at the Start |
界面に形成される電気二重層の疎水性・親水性などイオン周囲の水和構造は電極反応活性に影響を及ぼす。活性化支配因子を解明し,界面に階層的な親水性・疎水性場を構築できれば,活性および耐久性をさらに向上できる。本研究では,水素極に対して高活性・高耐久な電極触媒の開発指針を提供するために,表面原子配列が規整された貴金属および卑金属単結晶表面上に親水性・疎水性場の階層構造を構築する。有機イオンや水和構造を原子・分子レベルで明らかにし,水素極反応の活性化を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
水電解における水素発生反応(HER)および燃料電池の水素酸化反応(HOR)について,電極触媒の活性化および高耐久が求められている。このために本研究では,界面近傍に形成される電気二重層内のイオン種および水の機能に着目し,卑金属および貴金属電極のHER/HOR活性化および劣化メカニズムを理解し最適な電極界面構造を提案することを目的としている。本年度に実施した実績は,以下の通りである。 ①Ni単結晶基板のHER活性化-前年度までに確立したNi単結晶基板の表面調製法を用いて,有機物修飾による高活性化を目指しHER活性評価を行った。いくつかの有機物は基板面方位に依存しHER活性が向上したが,十分な活性化ではない。さらなる活性化を目指した有機物の探索を2024年度も実施する。 ②Pt単結晶基板の有機物修飾によるHER/HOR活性化-Pt単結晶基板についても,Ni基板と同様に有機物修飾しHER/HOR活性を評価した。プリン誘導体により高活性することが可能となった。ステップを有する表面において活性が向上し,高活性を示す有機物については,赤外分光法およびX線回折法による界面構造の解明も実施した。また,Pt微粒子触媒でも表面にステップ構造を導入することにより,単結晶基板と同様な活性向上がみられた。 ③Pt単結晶基板の耐久性向上-Pt電極の耐久性を向上させる電気二重層構造の研究も実施した。適度な疎水性カチオンは,Pt溶出の初期段階であるPtと吸着酸素の位置交換が促進することを見出した。電気化学走差型トンネル顕微鏡によるPt表面構造観測も実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題で導入した,分析装置および真空装置は順調に稼働している。Ni基板に関しては,有機物修飾により目標とするHER活性には到達していないが,Pt単結晶基板に関しては,プリン誘導体およびステップ構造を導入した表面により目標とする活性値以上の高活性化を達成した。さらに実用触媒であるPt微粒子に単結晶基板の成果を展開させた。また,Pt基板において,触媒劣化の原因となるPt溶出が電解質イオンにより抑制できることが明らかとなり,高耐久触媒の開発に向けての指針が得られた。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度においても,引き続き水素極活性の向上および耐久性向上のために最適な界面イオン種を探索し,活性化および高耐久メカニズムを解明する。Pt単結晶基板で得られた活性を向上させる有機物をNi単結晶基板上に修飾し,活性向上を目指す。なかでもプリン誘導体が水素発生反応の活性向上に有効であるため,種々のプリン誘導体修飾を行う。さらに水素極反応の高活性が確認された有機物に関しては,界面の構造解明を目指す。構造評価については,真空中および電気化学条件下での赤外反射吸収分光法および電気化学走査型トンネル顕微鏡による界面構造の測定を行う。赤外反射吸収分光法の電気化学環境下測定では電位差スペクトルで界面情報を得るが,電位により吸着構造や配向変化がない場合には,明確な吸収バンドが観測されない可能性がある。そこで,有機物修飾するエレクトロスプレー装置と超高真空装置を接続し,有機物修飾した試料を超高真空チャンバーに移送し,赤外分光測定を行う。これらの測定は,水素発生反応や水素酸化反応反応下での観測は困難であるため,研究代表者らが開発したフローセルを用いた放射光X線回折による界面構造解析を実施する。昨年度までに得られた高耐久となるイオンと合わせて有機物修飾による水素極に高活性かつ高耐久な界面場を構築する。
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Report
(2 results)
Research Products
(11 results)