ポリマーエアロゲルプロセス論の構築と汎用透明エアロゲルプロセスへの挑戦
Project/Area Number |
23K23162
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Project/Area Number (Other) |
22H01894 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 28010:Nanometer-scale chemistry-related
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
竹下 覚 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 主任研究員 (90631705)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野 巧 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 主任研究員 (20637243)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,680,000 (Direct Cost: ¥13,600,000、Indirect Cost: ¥4,080,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥9,100,000 (Direct Cost: ¥7,000,000、Indirect Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | エアロゲル / ポリマー / 微細構造 |
Outline of Research at the Start |
各種次世代デバイスの素材として、ポリマーからなる超高空隙率多孔体(エアロゲル)が注目されている。ポリマー溶液からスタートして、透明、すなわちナノスケールで均質なポリマーエアロゲルを作ることは長らく困難とされていたが、代表者らは最近、天然高分子のキトサンを用いた透明エアロゲルを発明し、そのナノ構造形成過程を解明した。本研究では、上記のナノ構造形成機構をエアロゲル一般へと拡張し、ポリマーエアロゲル製造プロセスの基盤的方法論を構築する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、次世代の各種機能材料への応用が期待されるポリマー系エアロゲル材料について、製造プロセスと微細構造の関係を理解し、とくに、光散乱(透明性)を左右するナノ構造制御法の確立に取り組む。そのうえで、ポリマー素材を限定せずに、透明なエアロゲル材料を作るための指針の構築を目指す。この目的を達成するため、前年度に引き続き、①モデル材料系を用いたゲル形成プロセスの探究、②エアロゲルに関する文献情報からのデータ駆動アプローチ、のふたつの課題に並行して取り組んだ。 課題①では、前年度までにモデル材料に選定した有機・無機ハイブリッド系エアロゲルについて、性質が異なる複数のバイオポリマーを有機側の素材に用い、製造プロセスの開発に取り組んだ。素材によって、均質で透明なエアロゲルが得られるものと、そうでないものを見い出したため、両者の違いを探究することで、有機・無機素材間の親和性が構造均質性に影響を与えることを明らかにした。これらの成果について、論文発表を行った。 課題②では、前年度に作成したエアロゲル関連文献リストを、素材別に大まかに分けたのち、詳細情報を抽出するポリマー系と、概要情報のみ抽出するその他の系に分別した。とくに前者について、抽出すべき情報(目的、素材、乾燥法、最終溶媒、主なプロセス、主な物性)を設定し、1文献1データとなるデータベースと、1サンプル1データとなるデータベースの枠組みをそれぞれ別個に構築し、データ取得と入力を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
モデル材料の有機・無機ハイブリッド系エアロゲルについて、基本となる製造プロセスを開発し、様々な素材に展開できる基盤を構築した。また、エアロゲルに関する文献情報について、解析に使用するデータベースの枠組みを構築し、データ入力を開始した。このため、おおむね順調に進展しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度に得られた成果をもとに、引き続き、当初の目標であるポリマー系エアロゲル材料の微細構造と製造プロセスの関係についての包括的な理解を目指す。モデル材料系を用いた検討では、前年度の成果を関連分野の国際会議で発表するとともに、素材の組み合わせの多様化と、構造均質性に影響を与える因子の解明に取り組む。また、エアロゲルに関する文献情報では、データベースへのデータ入力の完遂と、機械学習的手法も含めたデータ解析に取り組む。最終的には、エアロゲルの素材・ゲル化法・乾燥法等の製造条件と、密度・比表面積等の構造因子との関係を解明し、論文発表につなげる。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)