Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
単層カーボンナノチューブ(SWCNT)はグラフェンを円筒状に丸めた直径1 nm程度の炭素のみからなるチューブ状ナノ材料である。半導体性のSWCNTは近赤外発光を示すことが知られているが、化学修飾を欠陥ドープに利用した新たな技術の開発によってその発光特性を大幅に向上できることが近年明らかになってきた。本研究では、修飾分子の設計をもとに分子スケールでの欠陥ドープ構造制御を行い、多様な近赤外発光特性を示す新たなナノ材料を開発する。本材料が示す近赤外発光が1000 nm以上の領域に現れる特性を利用することで、バイオ/医療技術や量子通信技術のための新材料開発や関連する新規産業創出への貢献が期待される。