2種の光コムの高度な制御による高速かつ高精度な分光技術の創出
Project/Area Number |
23K23265
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Project/Area Number (Other) |
22H01997 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 30020:Optical engineering and photon science-related
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
柏木 謙 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 計量標準総合センター, 主任研究員 (10509730)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 祐公子 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 計量標準総合センター, 研究グループ長 (30357222)
大久保 章 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 計量標準総合センター, 主任研究員 (30635800)
稲場 肇 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 計量標準総合センター, 研究グループ長 (70356492)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,550,000 (Direct Cost: ¥13,500,000、Indirect Cost: ¥4,050,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,460,000 (Direct Cost: ¥4,200,000、Indirect Cost: ¥1,260,000)
Fiscal Year 2022: ¥7,670,000 (Direct Cost: ¥5,900,000、Indirect Cost: ¥1,770,000)
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Keywords | 光周波数コム / 光コム / 分光分析 / デュアルコム分光 / ガス分析 / 分光計測 |
Outline of Research at the Start |
本研究課題では、2種の光コムを用いた高速かつ高分解能なデュアルコム分光システムについて、縦軸(強度情報)を高精度化する技術を主として開発する。そのために我々は、使用する光源である光コムの低ノイズ化および安定化、データの信号処理技術の高度化を行うとともに、安定に参照光を取得する技術を開発する。このようにして総合的に分光システムの縦軸情報の高精度化を進める。そして、開発した分光システムを用いることで、分光によるガス分子の温度計測手法の精度向上を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では、発生原理の異なる2種類の光周波数コム(光コム)を用いて高速かつ高分解能なデュアルコム分光システムの測定結果の縦軸情報(強度情報)を高精度化する技術やシステムを開発している。初年度の2022年度の成果を受けて、さらに強度情報の精度向上のための検討を進めた。 2023年度の主な研究実績としては、信号対雑音比を改善するために必要な測定の平均化をどれだけ長い時間で重ねることができるかについて検討した。ファイバコムと比較して変調器型コムは長尺の光ファイバを必要とするため、温度変動などの環境擾乱による光ファイバの光路長変動の影響を受けやすい。この影響から2台の光コムの相対的な位相関係がずれてしまうことで、平均化の効果が制限される可能性がある。そこで2種の光コムの相対位相雑音の測定した結果、測定時間の範囲内で十分に小さく抑制されていることを確認した。また、平均化時間と信号対雑音比の関係を実際に測定・計算し、理論通りに平均化時間の平方根に対して信号対雑音比が向上することを確認した。しかし、長期的な相対位相のドリフトの影響を受けることがわかり、より長時間の平均化を実現するにはこのドリフトを抑制する光路長変動の制御が必要である。 その他の成果として、実験系の調整や実験条件の最適化を行うことによって、同一の平均化時間での信号対雑音比を改善した。この改善の課程において、さらに強度情報の精度向上のための方針を立てた。また、測定可能な波長範囲の拡大についても平行して進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度の信号対雑音比の改善の過程を通じて、さらに向上するための方針が立ったため。また、デュアルコム分光による分光計測までには至っていないが、測定可能なスペクトル範囲の拡大についても目処が立っているため。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度に見出した信号対雑音比の改善方法を導入する。また、平均化時間の延長に必要な光路長変動の抑圧制御ついても併せて導入を進める。測定可能な波長範囲を拡大して吸収線の測定本数を増やすことで、対象ガスの温度計測精度向上を目指す。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)