Establishment of the evaluation method for anthropogenic iodine-129 by accelerator mass spectrometry and elucidation of its transfer process to the environment
Project/Area Number |
23K23269
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Project/Area Number (Other) |
22H02001 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 31010:Nuclear engineering-related
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
笹 公和 筑波大学, 数理物質系, 准教授 (20312796)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂口 綾 筑波大学, 数理物質系, 教授 (00526254)
松崎 浩之 東京大学, 総合研究博物館, 教授 (60313194)
松中 哲也 金沢大学, 環日本海域環境研究センター, 助教 (60731966)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,420,000 (Direct Cost: ¥13,400,000、Indirect Cost: ¥4,020,000)
Fiscal Year 2025: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2022: ¥6,760,000 (Direct Cost: ¥5,200,000、Indirect Cost: ¥1,560,000)
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Keywords | ヨウ素129 / 加速器質量分析 / 標準試料 / 長半減期放射性ハロゲン / ヨウ素環境移行 / 加速器質量分析法 / ヨウ素129標準試料 / 環境移行 / 人為起源 / 人新世 |
Outline of Research at the Start |
加速器質量分析(AMS)の技術進展により,難測定核種であるヨウ素129 (I-129:半減期1,570万年)について,I-129/I-127比として10E-14レベルでの検出が可能となった。しかし,世界基準となるI-129の標準試料が存在しておらず,I-129分析評価の基準が明確に担保されていない問題が生じている。本研究では,I-129のAMSにおいて,標準試料の開発と分析精度と感度の向上及び評価手法の確立を図る。大気圏核実験や福島第一原発事故,原子力施設などに起因する人為起源I-129の核種スパイクを追跡することで,環境同位体トレーサーとしての有用性を確認して,環境移行過程の解明に寄与する。
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Outline of Annual Research Achievements |
長半減期放射性核種であるヨウ素129 (I-129:半減期1,570万年)は,天然で生成される他に核分裂生成物として原子力関連事故でも放出される核種であり,被ばく影響の大きいヨウ素131 (I-131:半減期 8日)に対する代替指標ともなっている。近年,加速器質量分析法(AMS)の技術発展により,I-129/I-127同位体比として,10E-14程度までの高感度検出が可能となった。本研究では,AMSによるI-129の検出感度と分析精度の向上を図り,I-129の標準試料を開発することで,I-129分析の評価手法を確立する。I-129分析の値付けの世界標準を確立して,環境に加わった人為起源I-129の核種スパイクを追跡することで,I-129の環境移行過程の解明に寄与する。 本年度は,I-129のAMS標準試料について,開発準備を進展させた。人為起源のI-129を含まない安定ヨウ素(I-129/I-127同位体比: <10E-14)として,古い年代の深層ヨウ素を希釈用に準備した。福島第一原発事故により環境中に加わった人為起源I-129の痕跡を福島県および周辺地域の土壌,河川水,海水を用いて確認をおこなった。陸域における河川への流出については,福島県新田川を対象として,河川水,河川底土,懸濁物質と溶存物質のI-129濃度を測定した。また、福島第一原発での処理水に対応した周辺海域でのI-129分布の基礎調査を実施した。I-129の降下量調査では,筑波大学(太平洋側)と金沢大学(日本海側)のそれぞれで降水を採取して測定を実施した。その他,人新世キーマーカー層序のデータとして,別府湾堆積物中のヨウ素同位体の分析を実施した。また,南大洋や日本海などにおける海水中のI-129分布調査を実施した。海洋循環調査を含めて,I-129の全球的な物質循環の評価を実施する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
I-129標準試料の開発準備を進めることと併行して,加速器質量分析法によるI-129の高感度測定法の開発を推進した。人為起源I-129の分析に関する環境動態研究として,福島第一原発事故により環境中に加わったI-129の痕跡調査を実施した。また,福島第一原発における処理水について,バックグラウンドデータとなる海水中のI-129データを得ることができた。更に,海洋の海水循環調査に,人為起源I-129の測定結果が適用可能であるとの見込みが得られた。
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Strategy for Future Research Activity |
I-129標準試料の開発準備について進展を図る。また,人為起源I-129の測定について,環境動態研究への応用を進める。特に,福島第一原発における処理水の影響評価と海洋の海水循環研究において,人為起源I-129を環境同位体トレーサーとして適用することの検証試験を引き続き実施する。また,国内の湖沼堆積物に記録されている1950年以降のI-129沈着フラックス変動を解析する。
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Report
(1 results)
Research Products
(10 results)
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[Journal Article] Beppu Bay, Japan, as a candidate Global Boundaries Stratotype Section and Point for an Anthropocene series2022
Author(s)
Kuwae, M., Finney, B. P.,.. Hirose, K., Suzuki, H. and Saito, Y.
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Journal Title
Behavior of Radionuclides in the Environment
Volume: 20530196221135077
Issue: 1
Pages: 1-38
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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