Project/Area Number |
23K23299
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Project/Area Number (Other) |
22H02031 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 32010:Fundamental physical chemistry-related
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
唯 美津木 名古屋大学, 物質科学国際研究センター, 教授 (70396810)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
DAM HieuChi 北陸先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 教授 (70397230)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,680,000 (Direct Cost: ¥13,600,000、Indirect Cost: ¥4,080,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2022: ¥9,230,000 (Direct Cost: ¥7,100,000、Indirect Cost: ¥2,130,000)
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Keywords | オペランド計測 / 三次元イメージング / XAFS分光 / 固体材料 / イメージング / 機械学習 / 多孔性材料 / XAFS / 吸着拡散 / 反応可視化 |
Outline of Research at the Start |
活性固体材料中で起こる現象を非破壊でその場可視化できるオペランド三次元XAFS分光イメージングを行い、MOF=74の単結晶一粒子内部で起こるゲスト分子の吸着拡散を解明する。イメージング計測によって得られた可視化画像の解析を進め、結晶内部でのゲスト分子の拡散や配位に関する速度定数を算出するとともに、固体結晶における吸着過程を解明する。
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Outline of Annual Research Achievements |
複数の金属種からなる複合酸化物触媒や多孔性吸着材料であるMOFなどの活性固体材料を対象とし、酸化還元過程、触媒反応過程、吸着拡散過程などの活性固体材料の機能に関わる現象と構造の可視化を行った。特に、開発してきた放射光源を利用したオペランドイメージングXAFSを用いて、動的過程における固体材料の構造変化、化学状態変化のオペランド可視化イメージングを行った。特に、Cu, Ruを修飾した酸化セリウム系触媒について、373 K以下での低温でのレドックス過程、アンモ酸化反応におけるオペランドXAFS計測、解析を系統的に行い、3つの元素種が低温での酸化還元特性やCeの活性化に果たす役割を明らかにした。また、一次元細孔をもつMOF-74-CoおよびMOF-74-Zn単結晶を用い、単結晶粒子内におけるCoやZnサイトへのゲスト分子の配位、結晶中の空孔へのゲスト分子の拡散をXAFS-CTイメージング、2次元時間分解イメージングによって初めて可視化することができた。これらのイメージングXAFSデータの解析から、MOF-74-Co単結晶粒子内のゲスト分子の吸着特性の違いを明らかにし、多孔性材料全体の吸着等温線に加えて、配位不飽和Coサイトへのゲスト分子の吸着等温線を世界で初めて得ることができた。また、一次元細孔をもつ結晶端部から、結晶内にゲスト分子が拡散する速度を明らかにすることもできた。これらの可視化の解析によって、これまでわからなかった活性固体材料内の反応現象の理解につながった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
反応ガスの導入、排気ができ、ガス圧の計測が可能なオペランド計測システムを立ち上げ、大型放射光施設SPring-8のBL36XUビームラインにおけるイメージングXAFS計測を行うことができた。MOF-74-Co, MOF-74-Znなどの多孔性材料の結晶一粒子に対して、イメージングXAFS計測を世界で初めて成功させ、CoやZnへのゲスト分子の配位の詳細を明らかにすることができた。時間および空間の両面から、ゲスト分子の吸着過程のイメージングXAFSの測定とが取得画像データの解析を進め、結晶粒子内のゲスト分子の吸着メカニズムを明らかにすることができた。研究成果の一部は原著論文として、本年はじめにJACSに掲載されている。他の材料や反応過程に対するイメージング計測データについても計測と解析を順調に進めており、R6年度に原著論文として追加して報告するめどが立っているため、おおむね順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度であるR6年度は、これまでに取得したオペランドイメージングXAFSデータの解析を重点的に進める。MOF-74-Znの結晶中へのゲスト分子吸着の三次元イメージングデータの解析、同結晶の端部から細孔内に拡散するゲスト分子の拡散速度定数の算出、複数の結晶粒子における吸着拡散や速度定数の違いなどをそれぞれ解析する。これらのイメージングデータの解析を通じて、多孔性MOF材料中のゲスト分子の吸着拡散の反応現象解明につなげる。また、反応現象解明のために必要なオペランド計測実験を追加実施し、原著論文として報告できるように、研究成果をまとめていく。
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