Project/Area Number |
23K23334
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Project/Area Number (Other) |
22H02066 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 33010:Structural organic chemistry and physical organic chemistry-related
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Research Institution | Aichi Institute of Technology |
Principal Investigator |
森田 靖 愛知工業大学, 工学部, 教授 (70230133)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥18,070,000 (Direct Cost: ¥13,900,000、Indirect Cost: ¥4,170,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2022: ¥11,570,000 (Direct Cost: ¥8,900,000、Indirect Cost: ¥2,670,000)
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Keywords | 有機中性ラジカル / 縮合多環構造 / キラリティー / ラジカルオリゴマー / 安定有機中性πラジカル / キラル電子機能 / ヘリカル連結体 |
Outline of Research at the Start |
安定な有機中性πラジカルのらせん状オリゴマーの設計・合成を通して、らせんキラリティーと不対電子間相互作用の競合から生じる革新的なキラル電子機能を創出する。このようにして得られる「有機安定中性πラジカルのキラルなヘリカル連結体」を基盤として、例えば可視から近赤外領域におけるキロプティカル特性、磁性や電気伝導の異方的物性およびそれらに基づく外部刺激応答性、さらには偏光を用いたキラル電子スピン量子ビットなどの興味深い物性・機能を探求する。
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Outline of Annual Research Achievements |
令和5年度は、本研究の目的化合物であるトリオキソトリアンギュレン(TOT)中性ラジカルのヘリカル連結体の基本骨格となる二量体の設計・合成を行った。研究ターゲット1の「TOTのらせん状π共役連結体の合成」については、キラルな置換をもつフェニレン基で架橋したTOT二量体の中性ジラジカル種について、有機溶媒に対して可溶なものの合成に成功した。溶液中のESRスペクトルから電子スピン構造を明らかにするとともに、TOT骨格間の相互作用についても調べた。研究ターゲット2の「TOTとらせん状オリゴマーとの複合化」については、[5]ヘリセンおよび[6]ヘリセンを介して連結したTOT二量体の合成を行い、その電子スピン物性を調べた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
TOTのヘリカル連結体の基本骨格である二量体について、光学活性体およびそのラセミ体の合成を達成し、キラル置換基をもつフェニレン架橋体ではTOT骨格間の電子的および磁気的相互作用を明らかにした。これらは研究目標であるTOTのヘリカル連結体の合成ならびにキラル光学・磁気物性を調べる上で重要な知見であり、物質合成については研究は順調に進展していると判断される。
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Strategy for Future Research Activity |
研究ターゲット1、2の「TOTのらせん状π共役連結体の合成」および「TOTとらせん状オリゴマーとの複合化」について、有機溶媒に可溶なものの合成と基礎物性調査まで達成しており、キラル光学特性を調べる土台ができたと考えている。R6年度は、その光学活性体の合成とキラル光学特性の解明を行う予定である。また、単結晶X線構造解析を行い、キラリティーと複合化した磁気物性および電気伝導物性の発現の可能性について検討する。
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