Project/Area Number |
23K23361
|
Project/Area Number (Other) |
22H02093 (2022-2023)
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 34010:Inorganic/coordination chemistry-related
|
Research Institution | Institute of Science Tokyo |
Principal Investigator |
村橋 哲郎 東京工業大学, 物質理工学院, 教授 (40314380)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
|
Budget Amount *help |
¥17,420,000 (Direct Cost: ¥13,400,000、Indirect Cost: ¥4,020,000)
Fiscal Year 2024: ¥5,850,000 (Direct Cost: ¥4,500,000、Indirect Cost: ¥1,350,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,850,000 (Direct Cost: ¥4,500,000、Indirect Cost: ¥1,350,000)
Fiscal Year 2022: ¥5,720,000 (Direct Cost: ¥4,400,000、Indirect Cost: ¥1,320,000)
|
Keywords | パラジウム / ラジカル錯体 / 錯体反応 / 奇数原子価 |
Outline of Research at the Start |
パラジウムは、触媒としてもっとも広く活用されている遷移金属元素のひとつであるが、その単核ラジカル種については、安定に生成する錯体化学的方法は開発されておらず、その合成・構造解明・反応性の解明が強く望まれている。本研究では、単核Pdラジカル種を安定に生成するための新たな配位子設計指針を確立し、その合成・単離方法を開発する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
パラジウムは、触媒としてもっとも広く活用されている遷移金属元素のひとつであり、これまでの膨大な研究により、パラジウム単核錯体は、0価及び+II価の非ラジカル型酸化状態を安定にとる一方で、+I価のラジカル型酸化状態をとりにくいと考えられてきた。ところが近年になって、ラジカル型の+I価単核パラジウム活性種が触媒活性種として機能する可能性が提案された。しかし、パラジウムラジカル種を安定に生成する錯体化学的方法は開発されておらず、その合成・構造解明・反応性の解明が強く望まれている。本研究では、単核Pd(+I)ラジカル種を安定に生成するための新たな配位子設計指針を確立し、単核Pd(+I)ラジカル錯体の合成・単離方法を開発することを目指して研究を遂行している。 本年度は、前年度に引き続き、単核Pd(+I)ラジカル種の生成と合成に向けて研究を実施した。その結果、単座ホスフィン配位子を用いた場合に、単核Pd(+I)種が発生することを明らかにした。各種分光測定手法を用いてその生成を確認した。さらに、単座ホスフィン配位子をもつ単核Pd(+I)種の反応性についても調査を開始し、金属ラジカル種に特徴的な反応性を示すことを明らかにした。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では、単核Pd(+I)ラジカル種を安定に生成するための新たな配位子設計指針を確立し、単核Pd(+I)ラジカル錯体の合成・単離方法を開発することを目指して研究を進めている。第二年度までに、二座および単座ホスフィン配位子を用いた単核Pd(+I)ラジカル種の生成方法の開発が進んでいることから、順調に進展していると判断できる。
|
Strategy for Future Research Activity |
第二年度までに、単核Pd(+I)種の発生方法について重要な知見が得られており、これらを基にして、引き続き、単核Pd(+I)種の不均化反応や二量化反応について検討を進めて理解を深め、単核Pd(+I)種を安定に生成する手法の確立を目指していく。また、反応性の解明についても検討を進められる準備が整っており、各種有機基質との反応を検討する。
|