Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
分子性導体は分子と結晶構造の設計により様々な物性を発現し得る有望な物質群であるものの、従来の設計指針は電子状態制御に偏重している。これは、電子状態の研究よりもフォノンや振電相互作用の研究が著しく遅れていたためである。そこで本研究では、振電相互作用(電子-フォノン相互作用)を露わに考慮した物質設計・開発を実験・理論の両面から推進する。有機材料を対象として、スピンフラストレート系物質を基にした量子スピン液体、より高いTcの超伝導体、高性能な熱電材料の開発を目指す。