Project/Area Number |
23K23475
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Project/Area Number (Other) |
22H02208 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 37020:Chemistry and chemical methodology of biomolecules-related
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
鈴木 健夫 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90533125)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,420,000 (Direct Cost: ¥13,400,000、Indirect Cost: ¥4,020,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,940,000 (Direct Cost: ¥3,800,000、Indirect Cost: ¥1,140,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2022: ¥7,670,000 (Direct Cost: ¥5,900,000、Indirect Cost: ¥1,770,000)
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Keywords | RNA修飾 / RNA / 転写後修飾 / 代謝 / メチル化 / 転移反応 / 生合成 |
Outline of Research at the Start |
RNA分子の成熟化における重要な過程にRNA修飾がある。修飾遺伝子の変異やそれに起因する修飾欠失が疾患と関わる例が複数知られるが、修飾遺伝子や生理機能自体が未だ不明なものも多い。本研究ではヒト(動物)に特有なRNA修飾を「希少修飾」として着目し、関連する修飾遺伝子の機能解析を進め、希少修飾の機能的意義の解明を目指す。対象とする遺伝子等に関し、分子~細胞レベルの解析を発展させる。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究が目指す希少修飾について、修飾構造が生物種に特徴的であり希少な場合に加えて、修飾関連遺伝子の保有がヒト等の生物種に限定的であるという点で希少な、種特異的修飾の機能的意義の解明を試みている。当該年度において、遺伝子発現データベース上で主に脳組織や神経系の細胞において特徴的な遺伝子発現パターンを示す、機能未解明なRNA修飾遺伝子オーソログ(以降Xと表記)に着目した。Xは哺乳動物のみが保有する遺伝子であり、ヒトプロテオームのデータベースにおいても脳組織からX由来タンパク質のトリプシン消化フラグメントが検出されていたため、RNA発現のみならず、タンパク質レベルでの発現が示唆されたことになる。既往なXの相同RNA修飾遺伝子(以降Yと表記)との相同性から類推される修飾活性を検証するため、標的遺伝子Xおよび既往の相同遺伝子Yをヒト脳のcDNAライブラリからクローニングし、組み換えタンパク質の発現、精製しての取得など、材料の調製を進めた。得られた酵素に、予測される修飾活性に基づく基質を加えてin vitro再構成を試みたが、現状までに活性は検出されなかった。組み換えタンパク質のタグ構成のデザインや基質の調製法の最適化を進めている。またFLAGタグを融合させたXとYをHEK293T細胞に一過的に発現させ抗FLAG抗体による免疫染色で細胞内局在を確認したところ、XのN末端領域を欠損した変異体のシグナルが細胞質に検出された。YについてN末領域依存的な核内シグナルが検出されたことから、Xも同様にN末領域依存的に核局在する可能性が予測された。一方、本研究目標の1つである、糖付加Qの生合成および機能の解明について査読付き原著論文を公開した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
Xの遺伝子配列中にGC率が高い領域があり、全長クローニングが困難であったことから、XのN末端を欠いた短縮体クローンしか得られない問題が発生した。局在解析の結果からN末端は局在制御に関与することが示唆され、またXの短縮体は酵素活性を担う構造ドメイン部分全体が残っていることから、酵素活性に影響が出ないものと考えている。しかし予想された酵素活性をin vitroで再現できておらず、反応条件や用いる基質の選択やその調製法の条件検討などに、改善の余地が残る。
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Strategy for Future Research Activity |
ヒトcDNA全長クローンのコレクションに全長Xのクローンが存在しており、それを取得し、各種タグ融合体や変異体を作成するテンプレートとすることで、これまでの全長配列クローン取得の困難を回避する。全長Xを含めて、酵素活性や細胞内局在の比較検証を進める。また遺伝子Xが関与するRNA修飾の役割や重要性を並行して検証するため、遺伝子発現データベースからXを高発現する神経芽細胞腫の培養細胞を取得し、Xの遺伝子ノックダウンから細胞の増殖速度や分化誘導による形態形成能に変化が起こるか、また予想される修飾に変動があるかといった修飾状態と表現型との相関を解明し、機能の推測を進める。
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