Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
核-細胞質を結ぶ唯一の輸送孔である核膜孔は、その内部に相分離から成る液滴を形成し、細胞増殖やウイルス感染応答にともなうすべてのDNA情報ネットワークを選択的に制御する。申請者らは、核膜孔を構成するタンパク質の発現異常により、核-細胞質間分子輸送が破綻し、がん悪性化や免疫応答異常に繋がることを明らかにしてきた。病態で変化する分子輸送の仕組みを理解するには、核膜孔内部の液滴の状態と機能相関の解明が必要である。本研究では、申請者らが確立してきた独自のイメージング技術により、選択的核膜分子輸送システムの基盤となる相分離のナノ動態と機能化メカニズムを解明する。