Project/Area Number |
23K23493
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Project/Area Number (Other) |
22H02226 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 38010:Plant nutrition and soil science-related
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
齋藤 勝晴 信州大学, 学術研究院農学系, 教授 (40444244)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,290,000 (Direct Cost: ¥13,300,000、Indirect Cost: ¥3,990,000)
Fiscal Year 2024: ¥5,200,000 (Direct Cost: ¥4,000,000、Indirect Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,330,000 (Direct Cost: ¥4,100,000、Indirect Cost: ¥1,230,000)
Fiscal Year 2022: ¥6,760,000 (Direct Cost: ¥5,200,000、Indirect Cost: ¥1,560,000)
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Keywords | アーバスキュラー菌根菌 / 培養 / 脂肪酸 / 形質転換 / 純粋培養 / 菌根菌 / オミクス解析 |
Outline of Research at the Start |
アーバスキュラー菌根菌(AM菌)の単独培養による生活環の完結をねらい、胞子の成熟化に関与する因子をトランスクリプトーム解析等から特定する。また、植物の共生変異体を用いて脂質分析を行い、共生で供給される脂質を特定するすることで、単独培養に最適化した脂質の組み合わせを見出す。さらに、AM菌のプロトプラストを作出し、エレクトロポレーションによる形質転換法を試みる。
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Outline of Annual Research Achievements |
課題1.胞子成熟化因子の特定:X菌のde novoトランスクリプトームデータとモデルAM菌Rhizophagus irregularisのゲノムデータと比較したが、胞子成熟化に関わる遺伝子候補を抽出するには至らなかった。メタボローム解析のためのAM菌の液体培養法を検討し、液体培地中でも実験材料を調製できるくらいの増殖を確認した。成熟因子のケミカルライブラリースクリーニングを引き続き行った。 課題2.高増殖効率を示す脂肪酸の探索:AM菌は共生状態でもミリスチン酸を植物から受け取るが、植物が供給する主要な脂肪酸はパルミチン酸と考えられている。本課題では、植物から供給される脂肪酸の種類と量を明らかにするため、ミヤコグサ共生変異体に安定同位体標識グルコースを投与し、GC-MSで脂質(トリアシルグリセロール)を解析した。添加する脂肪酸により、脂質組成が大きく変わることが明らかとなった。パルミチン酸の利用性が低い結果であったため、添加パルミチン酸の培地中での可溶化を検討した。各種界面活性剤を用いてパルミチン酸を可溶化したが、検討した界面活性剤の多くがAM菌の増殖に対して阻害的な効果を示した。 課題3.高増殖効率を示す脂肪酸の探索:エレクトロポレーションによるAM菌の形質転換に供試する材料を調製するため、AM菌のプロトプラスト作出を検討した。各種細胞壁分解酵素を用いたところ、β1,3-グルカナーゼ活性を示す酵素で、一部の菌糸がプロトプラスト化した。今後、酵素液を組み合わせることで、プロトプラストの大量調製を検討する。また、AM菌の形質転換に適したベクター系を構築するため、AM菌の外生菌糸と内生菌糸で高発現するシクロフィリンのプロモーターとターミネーターと予想される領域をクローニングした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
課題2の脂肪酸の組み合わせの検討や、課題3の形質転換法の検討は概ね予定通りに進んでいるが、課題1の比較オミクス解析によるX菌の胞子成熟因子の特定は、データ解析が予定ほどは進んでおらず、成熟因子の候補は得られていない。
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Strategy for Future Research Activity |
AM菌の完全な単独培養法を確立するため、以下の3つの課題を実施する。 課題1.胞子成熟化因子の特定:X菌を単独培養すると、次世代胞子の約半分が成熟化する。X菌のde novoトランスクリプトームが得られたことから、昨年度に引き続きモデルAM菌Rhizophagus irregularisのゲノムデータと比較することで、胞子成熟化に関わる遺伝子候補を抽出する。メタボローム解析や脂質分析によりAM菌の胞子成熟化に関与する物質を探索する。 課題2.高増殖効率を示す脂肪酸の探索:AM菌は共生状態でもミリスチン酸を植物から受け取っているが、植物が供給する主要な脂肪酸はパルミチン酸と考えられている。しかし、それぞれの脂肪酸がどのくらい供給されるのか、あるいは、他の脂肪酸も供給されるのかについては分かっていない。本課題では、植物から供給される脂肪酸の種類と量を明らかにするため、ミヤコグサ共生変異体に安定同位体標識二酸化炭素を投与し、GC-MSおよびLC-MSで脂質(モノアシルグリセロール、遊離脂肪酸、トリアシルグリセロール)を解析する。これらの解析をもとに脂肪酸の組み合わせや濃度を変えて単独培養の培地に添加し、AM菌の増殖速度や胞子生産量を評価し、培養の最適化を行う。また、脂肪酸の利用性を高めるため、ミヤコグサに由来するタンパク質や各種の界面活性剤を検討し、培地に添加し増殖に対する効果を明らかにする。 課題3.形質転換法の確立:純粋培養系を用いたAM菌の形質転換系を確立するため、プロトプラスト作出とエレクトロポレーション法を検討する。これまで形質転換の材料としてR. irregularisを用いてきたが、純粋培養が容易な菌株や形質転換効率の高い菌株を既存のカルチャーコレクションやフィールドから探索する。
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