Project/Area Number |
23K23498
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Project/Area Number (Other) |
22H02231 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 38010:Plant nutrition and soil science-related
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Research Institution | Ishikawa Prefectural University |
Principal Investigator |
小林 高範 石川県立大学, 生物資源環境学部, 教授 (70590206)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,290,000 (Direct Cost: ¥13,300,000、Indirect Cost: ¥3,990,000)
Fiscal Year 2025: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2024: ¥5,070,000 (Direct Cost: ¥3,900,000、Indirect Cost: ¥1,170,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥5,590,000 (Direct Cost: ¥4,300,000、Indirect Cost: ¥1,290,000)
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Keywords | 鉄欠乏 / 発現制御 / ユビキチンリガーゼ / 転写因子 / 植物 / 鉄欠乏応答 / シグナル伝達 / 鉄センサー |
Outline of Research at the Start |
鉄は必須元素の一つである。植物は鉄不足になると土壌中の鉄を吸収・利用するための遺伝子の発現を誘導する。このような鉄欠乏応答を負に制御するイネのユビキチンリガーゼ HRZと、鉄欠乏応答を正に制御するイネの転写因子 IDEF1、アコニターゼ ACO1、鉄欠乏誘導性ペプチド IMA はそれぞれ、鉄または関連分子と結合することから、鉄センサー分子の候補である。 本研究では、イネのHRZ と他の鉄センサー候補分子との関係性を、HRZ 変異イネを用いた遺伝学と生化学的解析によって明らかにする。また、HRZ の下流で働く因子による、イネにおける遺伝子発現制御機構を解明する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、イネの鉄センサー候補分子であるユビキチンリガーゼHRZ と他の鉄センサー候補分子IDEF1、ACO1、IMA等に着目し、これらによる鉄シグナル伝達の統御メカニズムを明らかにすることを目的としている。本年度の実績概要を以下に記す。 HRZ 変異イネを親株として、IDEF1、ACO1、IMA の過剰発現および発現抑制カセットを導入した形質転換イネを作製した。T1種子を得た系統については、玄米中の金属濃度を測定した。また、水耕栽培を行い、導入遺伝子の発現と鉄欠乏応答性を解析した。いくつかの系統で、親株または単独導入イネとは異なる表現型が確認された。 HRZ 変異イネの形質を相補または増強させる遺伝子を探索するスクリーニング系を検討した。 HRZ の下流因子候補の過剰発現・発現抑制・ゲノム編集イネを作製した。T1種子を得た系統については、玄米中の金属濃度を測定した。また、水耕栽培を行い、導入遺伝子の発現と鉄欠乏応答性を解析した。これらのうち、bHLH型転写因子遺伝子OsbHLH064 については、ゲノム編集による変異イネおよび過剰発現イネを作製した。これらはともに鉄欠乏感受性を示した。また、過剰発現イネは鉄欠乏条件下でのみ新葉に褐変を生じた。また、HRZと相互作用して鉄の利用性を向上させるOsGRX9に最も近いイネのホモログ遺伝子OsGRX14について、ゲノム編集による変異イネを作製した。OsGRX14は鉄の利用性を低下させる可能性が示唆された。 ACO1およびOsbHLH064タンパク質が26Sプロテアソーム系で分解制御を受ける可能性を見いだした。 HRZプロモーター‐GUS 形質転換イネを作製し、T1種子を得た。いくつかの系統について発芽種子、幼植物、根、葉でGUSの発現を検出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
HRZ 変異イネを親株としたIDEF1、ACO1、IMA 導入イネおよび、HRZ の下流因子候補の過剰発現・発現抑制・ゲノム編集イネが順調に作製でき、多くの系統でT1種子を得た。さらに、これらの多くが鉄欠乏応答に関する特徴的な表現型を示すことが明らかになった。
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Strategy for Future Research Activity |
過剰発現・発現抑制・ゲノム編集イネの作製を継続するとともに、T1種子を得た系統については、順次、玄米中の金属濃度を測定する。また、鉄十分条件および鉄欠乏条件での水耕栽培により、導入遺伝子の発現と鉄欠乏応答性を解析し、野生型イネ、HRZ 変異イネ、IDEF1、ACO1、IMA の単独導入イネ等との比較検討を行う。 これらと並行して、HRZ 変異形質を相補または増強させる遺伝子を探索するスクリーニング系の系統および、in vitro分解実験系の実験を継続する。
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Report
(1 results)
Research Products
(16 results)