Comprehensive analysis of the mechanisms of organic matter accumulation in temperate and tropical paddy soils and development of an optimization method for accumulation
Project/Area Number |
23K23499
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Project/Area Number (Other) |
22H02232 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 38010:Plant nutrition and soil science-related
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Research Institution | Kyoto Prefectural University |
Principal Investigator |
矢内 純太 京都府立大学, 生命環境科学研究科, 教授 (00273491)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 壮太 高知大学, 教育研究部総合科学系黒潮圏科学部門, 教授 (10304669)
陀安 一郎 総合地球環境学研究所, 研究基盤国際センター, 教授 (80353449)
和穎 朗太 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 農業環境研究部門, 上級研究員 (80456748)
中尾 淳 京都府立大学, 生命環境科学研究科, 准教授 (80624064)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,680,000 (Direct Cost: ¥13,600,000、Indirect Cost: ¥4,080,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2022: ¥9,360,000 (Direct Cost: ¥7,200,000、Indirect Cost: ¥2,160,000)
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Keywords | 土壌有機物 / 炭素貯留 / 水田 / 規程要因 / 機構解明 / 肥沃度 / 動態 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、温帯から熱帯の水田土壌における有機物蓄積機構を、広域土壌調査と土壌有機物の分画や各種化学分析・14C年代測定などの先進的な精密理化学分析を組合わせて包括的に理解することを目的とする。すなわち、温帯・熱帯という気候要因と火山の影響の有無という地質要因で規定される4つの生態環境下における水田土壌について、1) 安定化機構に応じて土壌有機物を分解性の異なる4画分に分け、その存在量や平均滞留時間などを定量評価するとともに、2)それらと気候・土壌特性・施肥管理法との関係解析から蓄積機構の規定要因を解析し、さらに、3)肥沃度と炭素貯留機能をともに高める有機物蓄積手法を生態環境ごとに構築する
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、温帯から熱帯の水田土壌における有機物蓄積機構を、海外での広域土壌調査と土壌有機物の分画や各種化学分析・14C年代測定などの先進的な精密理化学分析とを組合わせることで、包括的に理解することを目的とする。2022年度は、水田土壌の現地調査を亜熱帯気候に属する台湾およびネパールで実施し、各国の広域で水田表層土壌をそれぞれ30点、32点採取した。また、これら試料の全炭素を測定するとともに、試料を53μmで粒径分画後、粗粒画分を比重分画により軽比重画分 (LF) と重比重画分 (HF) に、細粒画分を次亜塩素酸処理によりNaClO易分解性画分 (OxF) とNaClO難分解性画分 (NOxF) に4分画し、乾式燃焼法により各画分の蓄積炭素量を定量し、一部試料についてデルタ14C値を測定した。さらに、画分別炭素量と気候因子、土壌特性値との関係解析を行った。その結果、台湾、ネパールの全炭素量の平均値はそれぞれ12.5, 17.0 (gC/kg) となり、すでに測定済みの日本 (27.0)やマレーシア (26.2)よりやや低かった。画分別では、細粒画分のOxF, NOxFが全炭素の7~8割を占めた。画分別デルタ14Cの平均値はOxF> HF > NOxFの順となり、最も安定なNOxFのC量とデルタ14Cは有意な正の相関を示した。画分別炭素量と気候因子や土壌特性値との関係解析より、OxF, NOxFはAloと有意な正の相関 (p<0.01) を、年平均気温と有意な負の相関 (p<0.01) を示した。よって非晶質Alと年平均気温は、水田に基づく食料生産と環境保全の両立を担う重要な因子であると結論づけた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
2022年度は、予定では台湾の調査のみであったが、コロナも収束に向かう中で、台湾のみならずネパールの土壌調査も行うことができた。ラボ実験も概ね順調である。従って、全般的にみれば、当初の計画以上に研究が進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は、水田土壌の現地調査を温帯気候に属する韓国で実施する予定である。また、これら試料の全炭素を測定するとともに、試料を53μmで粒径分画後、粗粒画分を比重分画により軽比重画分 (LF) と重比重画分 (HF) に、細粒画分を次亜塩素酸処理によりNaClO易分解性画分 (OxF) とNaClO難分解性画分 (NOxF) に4分画し、乾式燃焼法により各画分の蓄積炭素量を定量し、一部試料についてΔ14C値を測定する。さらに、画分別炭素量と気候因子、土壌特性値との関係解析を、昨年度の台湾・ネパールと合わせて行う予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)