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真核微生物細胞壁の完全なαグルカン合成に必須なアミラーゼホモログの特異性解析

Research Project

Project/Area Number 23K23511
Project/Area Number (Other) 22H02244 (2022-2023)
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (B)

Allocation TypeMulti-year Fund (2024)
Single-year Grants (2022-2023)
Section一般
Review Section Basic Section 38020:Applied microbiology-related
Research InstitutionKyushu University

Principal Investigator

竹川 薫  九州大学, 農学研究院, 教授 (50197282)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2024)
Budget Amount *help
¥17,550,000 (Direct Cost: ¥13,500,000、Indirect Cost: ¥4,050,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,940,000 (Direct Cost: ¥3,800,000、Indirect Cost: ¥1,140,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2022: ¥8,060,000 (Direct Cost: ¥6,200,000、Indirect Cost: ¥1,860,000)
Keywords分裂酵母 / グルカン / GPI-アンカータンパク質 / 細胞壁 / アミラーゼホモログ / α-グルカン / アミラーゼ / GPI-アンカータンパク / 真核微生物細胞壁
Outline of Research at the Start

真核微生物である酵母には、グルカン、マンナン、キチンを主な構成成分とする強固な細胞壁が存在する。申請者は出芽酵母ゲノム中には存在しない、アミラーゼと高い相同性を示す遺伝子が分裂酵母には7遺伝子存在しており、これらの中でaah3と名付けた遺伝子破壊株では、分裂酵母細胞壁の構造に異常を示すことを見出した。そこで本研究では、これらアミラーゼホモログ遺伝子(産物)が、分裂酵母の細胞壁合成に、どのように関与しているのか、遺伝子破壊株の緒性質の解析や、基質特異性の解析などを通じて明らかにすることを目的としている。

Outline of Annual Research Achievements

酵母や糸状菌の真核微生物の細胞壁はグルカン・キチン等が主な成分である。これらの構成成分が環境ストレスから細胞を保護する。真核微生物にはβ-グルカン以外にα-グルカンを持つものも多い。これまでα-グルカンの合成はα-グルカン合成酵素(Agsファミリー)のみで完成すると考えられてきた。α-グルカンを持つ真核微生物には機能未知のGPI-アンカードメインを持つアミラーゼホモログ遺伝子がゲノム中に存在す る。分裂酵母も細胞壁にα-グルカンを有し、アミラーゼホモログ(aah1-aah7)遺伝子が存在する。本研究では、α-グルカン合成酵素とGPI-アンカー型アミラーゼホモログとの協調作用による、分裂酵母のα-グルカン生合成の全プロセスを明らかにすることを目的とする。
今年度はGPI-アンカー型アミラーゼホモログの4つの遺伝子の解析を行なった。4つのアミラーゼホモログ遺伝子(aah1-aah4)の中で、aah3のみが欠損させると細胞形態異常や胞子形成異常などの表現型を示す。そこでaah3破壊株にaah1,aah2, aah4遺伝子を過剰発現させることで、その表現型を相補できるか検討を行なった。その結果、これらの遺伝子の過剰発現では、aah3破壊株の表現型を相補できないことがわかり、各aah遺伝子には異なった役割が存在することが示唆された。一方、aah3とaah1を大腸菌で発現・精製して、酵素活性を調べたところ、どちらもデンプンを加水分解するアミラーゼ活性は低く、マルトオリゴ糖を基質として糖転移活性を示すことがわかった。現在、各aah遺伝子の発現時期などを調べて、その特性解析を行なっている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

分裂酵母ゲノム中に存在するGPI-アンカー型の4つのアミラーゼホモログ遺伝子の中でaah3遺伝子破壊株のみが細胞形態以上や胞子形成異常などの表現型を示す。本年度の研究で、aah3破壊株に残りのaah1,aah2, aah4を過剰発現させた場合に、その表現型を相補できるか試験を行い、相補できないことを見出した。この結果はaah3遺伝子産物の機能と他のaah遺伝子産物とは異なる役割を果たしていることを示している。今後はaah3遺伝子以外のaah遺伝子の機能についても解析を行う予定である。
今年度はGPI-アンカー型以外のアミラーゼホモログ遺伝子の解析も進めており、aah6aah7二重破壊株がaah3破壊株と類似した細胞形態異常などの表現型を示すことを新たに見出している。最終年度はAah6とAah7の細胞内の真の基質の探索を進めていきたい。
以上のように研究はおおむね順調に進展していると考えている。

Strategy for Future Research Activity

今年度得られた成果をもとに、最終年度は以下の実験について進めていく予定である。
・分裂酵母野生株とaah3破壊株の細胞壁、特にα-グルカンの構造がどのように異なっているのかを明らか部する。これまでの研究で野生株とaah3破壊株はα-グルカンの含量については変化がないことを明らかにしている。Aah3がマルトオリゴ糖を基質とした場合に糖転移活性を示すことをこれまでに明らかにしている。そこで分裂酵母α-グルカンには存在しないと報告されている、α-1,4-結合やα1,6-結合などが存在するか構造解析を行う。そしてaah3破壊株と比較検討を行いたい。
・これまでにaah6aah7二重破壊株はaah3破壊株と同様に細胞形態異常などを示すことを明らかにしている。また大腸菌で合成したAah6, Aah7タンパクは糖転移活性よりもマルトオリゴ糖の加水分解活性が強いこともわかった。そこで分裂酵母細胞内に実際にマルトオリゴ糖が存在するのか検討を行い、Aah6, Aah7の分裂酵母細胞内における真の基質の同定を試みる予定である。解析結果から分裂酵母のα-グルカン合成酵素のスターターとなるオリゴ糖について明らかにしたい。

Report

(2 results)
  • 2023 Annual Research Report
  • 2022 Annual Research Report
  • Research Products

    (5 results)

All 2023 2022

All Presentation (5 results)

  • [Presentation] 分裂酵母Schizosaccharomyces pombeの細胞質局在アミラーゼホモログの機能解析2023

    • Author(s)
      板村 稜、吉川莉乃、竹川 薫
    • Organizer
      第60回化学関連支部合同九州大会
    • Related Report
      2023 Annual Research Report
  • [Presentation] 分裂酵母におけるGPI-アンカー型アミラーゼホモログの機能解析2023

    • Author(s)
      吉川莉乃、中北慎一、樋口裕次郎、竹川 薫
    • Organizer
      日本生物工学会支部大会福岡
    • Related Report
      2023 Annual Research Report
  • [Presentation] 分裂酵母Schizosaccharomyces pombeの細胞質局内アミラーゼホモログ遺伝子の機能解析2023

    • Author(s)
      板村 稜、吉川莉乃、中北慎一、竹川 薫
    • Organizer
      第40回イーストワークショップ
    • Related Report
      2023 Annual Research Report
  • [Presentation] 分裂酵母GPI-アンカー型アミラーゼホモログの機能に関する研究2022

    • Author(s)
      吉川莉乃、中北慎一、竹川 薫
    • Organizer
      第59回化学関連支部合同九州大会
    • Related Report
      2022 Annual Research Report
  • [Presentation] 分裂酵母のアミラーゼホモログ遺伝子の機能解析2022

    • Author(s)
      板村 稜、吉川莉乃、竹川 薫
    • Organizer
      第39回YEAST WORKSHOP
    • Related Report
      2022 Annual Research Report

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Published: 2022-04-19   Modified: 2024-12-25  

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