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食品・微生物成分による抗炎症型ミエロイド系細胞の分化と機能発現メカニズムの解析

Research Project

Project/Area Number 23K23546
Project/Area Number (Other) 22H02279 (2022-2023)
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (B)

Allocation TypeMulti-year Fund (2024)
Single-year Grants (2022-2023)
Section一般
Review Section Basic Section 38050:Food sciences-related
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

戸田 雅子  東北大学, 農学研究科, 教授 (10828429)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 高橋 恭子  日本大学, 生物資源科学部, 教授 (70366574)
宮澤 大樹  東北大学, 未来科学技術共同研究センター, 特任准教授 (80814243)
Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2024)
Budget Amount *help
¥17,420,000 (Direct Cost: ¥13,400,000、Indirect Cost: ¥4,020,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2023: ¥6,500,000 (Direct Cost: ¥5,000,000、Indirect Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2022: ¥7,540,000 (Direct Cost: ¥5,800,000、Indirect Cost: ¥1,740,000)
Keywordsミエロイド系細胞 / 免疫調整 / 微生物・食品成分 / 抗炎症 / IL-10 / マンナン / ミエロイド系免疫細胞
Outline of Research at the Start

本研究では骨髄細胞からの抗炎症型ミエロイド系マクロファージやミクログリアへの分化を食品・微生物成分を用いて促進し、その抗炎症機能獲得メカニズムを明らかにする。さらに抗炎症型ミエロイド系免疫細胞の機能を、炎症疾患モデルマウスを用いて検証する。ミエロイド系細胞は前駆細胞が血液を循環した後に組織へ定着し分化するため、前駆細胞の段階で抗炎症特性を獲得できれば免疫制御へと結びつく。本研究はミエロイド系細胞の機能獲得メカニズムに新たな知見をもたらし、科学的根拠に基づく免疫機能性食品の開発に貢献する。

Outline of Annual Research Achievements

本研究では骨髄細胞から抗炎症型ミエロイド系細胞への分化を食品・微生物成分を用いて促進し、その抗炎症機能獲得メカニズムを明らかにすることを目的としている。ミエロイド系細胞は前駆細胞が血液を循環した後に組織へ定着し分化する樹状細胞や、マクロファージ、ミクログリアが含まれる。食品・微生物成分により前駆細胞の段階で抗炎症特性を獲得できれば、抗炎症特性を持つ細胞分化を促進でき、免疫制御へと結びけることができる。これまでに、マウス骨髄細胞の培養系を用いて、n-3系多価不飽和脂肪酸の一種、エイコサペンタエン酸がミエロイド系マクロファージの分化を促進し、その機序として核内受容体 peroxisome proliferator activated receptor γ(PPARγ)との結合が関与することを明らかにしている。また、酵母(Saccharomyces cerevisiae)由来αマンナンがミエロイド系細胞の抗炎症機能獲得を促進すること、その機序にはSpleen tyrosine kinase(Syk)やPhosphoinositide 3 kinase (PI3K)/Akt/mammalian target of rapamycin (mTOR)経路が関与することを見いだしている。本研究はミエロイド系細胞の機能獲得メカニズムに新たな知見をもたらし、科学的根拠に基づく免疫機能性食品の開発に貢献すると期待される。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本年度はミエロイド系樹状細胞やマクロファージの分化と機能獲得における食品・微生物成分の促進効果についての解析を行った。その結果、以下を明らかにした。(1)エイコサペンタエン酸(EPA)はマウス骨髄細胞からマクロファージへの分化を顕著に促進する一方で、ミエロイド系やリンパ球系樹状細胞の分化を抑制した。EPAの核内受容体として知られるPPARγのアゴニストGW1929もまた、マクロファージ分化を促進した。以上の結果から、エイコサペンタエン酸はPPARγとの結合を介して骨髄細胞からマクロファージへの分化を促進することが示唆された。(2)酵母の細胞壁成分αマンナンは抗炎症性ミエロイド系細胞の分化を促進し、抗炎症型サイトカインIL-10産生を増強する。αマンナンが誘導する細胞内シグナル伝達経路を解析したところ、Sykの活性化を開始点として、PI3K/Akt/mTOR経路の活性化が、αマンナンによるIL-10産生誘導に関与することを見いだした。また、メタボローム解析の結果から、αマンナンはポリアミン経路の代謝物産生を増強すること、mTORの活性化が代謝経路とのクロストークを誘導することが示唆された。

Strategy for Future Research Activity

抗炎症性ミエロイド系細胞への分化機構の詳細な解析を進める。特にαマンナンによる抗炎症性獲得において、mTOR活性化と代謝経路とのクロストークの関与が示唆されたことから、クロストークに関与する分子の同定をリン酸化プロテオームなどの解析により行う。またin vitroにより調製した抗炎症性ミエロイド系マクロファージの機能について、炎症疾患マウスモデルを用いて評価する。さらにマウス骨髄細胞やヒト単球モデルを用いて、抗炎症性ミエロイド系ミクログリアの誘導モデルの確立を試みる。単球からミクログリア分化にはサイトカインIL-34とSCFが関与することが明らかになっているが、さらに微生物・食品成分による分化促進効果を解析する。

Report

(1 results)
  • 2022 Annual Research Report
  • Research Products

    (4 results)

All 2023 2022 Other

All Int'l Joint Research (1 results) Presentation (3 results)

  • [Int'l Joint Research] ドイツ保健省Paul-Ehrlich-Institut(ドイツ)

    • Related Report
      2022 Annual Research Report
  • [Presentation] エイコサペンタエン酸がミエロイド系マクロファージ分化に及ぼす影響の解析2023

    • Author(s)
      山口春菜、中野芙実香、戸田雅子
    • Organizer
      日本農芸化学会2023年大会
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      2022 Annual Research Report
  • [Presentation] 酵母由来α-マンナンが誘導する樹状細胞の代謝シフトと抗炎症性応答の解析2023

    • Author(s)
      鄭 廷宇、安部 知純、宮澤 大樹、戸田 雅子
    • Organizer
      日本農芸化学会2023年大会
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      2022 Annual Research Report
  • [Presentation] エイコサペンタエン酸がマクロファージ分化に及ぼす影響の解 析2022

    • Author(s)
      山口春菜、中野芙実香、戸田雅子
    • Organizer
      日本栄養食糧学会東北支部大会
    • Related Report
      2022 Annual Research Report

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Published: 2022-04-19   Modified: 2024-08-08  

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