Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
動物がペクチンを経口摂取すると,小腸絨毛が伸長し,栄養を吸収する場である小腸の表面積が大きくなる現象が起こるものの,その作用機序および生理的意義は不明である。研究代表者らは,ペクチン分子と相互作用するタンパク質をヒト腸管上皮細胞より同定し,小腸において直接細胞に作用することを発見した。また,その作用は形態変化に留まらず,小腸での栄養素の吸収効率や腸管免疫にも影響することを見出した。本研究では「小腸を構成する細胞はペクチン分子中の特異的多糖構造を認識してペクチンに応答している」という仮説を立て,小腸を構成する細胞に発現するタンパク質と相互作用する多糖構造の同定を目的としてこれを立証する。