Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
乾燥ストレスに関わる植物ホルモンのアブシシン酸(ABA)と病害抵抗性に関わるサリチル酸(SA)は、互いがトレードオフの関係にあるとされている。そのため、耐乾性と病害抵抗性の双方を向上させた画期的な作物育種は困難とされてきた。つまり、耐乾性と病害抵抗性を共に向上させた作物が開発できれば、振れ幅の大きい環境変動に対しても柔軟に適応でき、作物の生産性低下を抑えることができる。そこで、本研究では、ABA受容体を過剰発現したコムギがSAを多く蓄積する特性に着目し、その分子メカニズムを明らかにすることで、従来のABA-SAの拮抗関係を打破できる分子制御の開発に向けた基盤研究を行う。