Analyses of reproduction traits in wild wheat Aegilops tauschii.
Project/Area Number |
23K23573
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Project/Area Number (Other) |
22H02307 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 39010:Science in plant genetics and breeding-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
角井 宏行 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 助教 (60783199)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 萌子 新潟大学, 自然科学系, 助教 (20913289)
松岡 由浩 神戸大学, 農学研究科, 教授 (80264688)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,550,000 (Direct Cost: ¥13,500,000、Indirect Cost: ¥4,050,000)
Fiscal Year 2026: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2025: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2022: ¥7,670,000 (Direct Cost: ¥5,900,000、Indirect Cost: ¥1,770,000)
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Keywords | 花粉 / コムギ / 生殖形質 / 配偶子 / タルホコムギ / ゲノムワイド関連解析 / 開花 / 生殖 / 葯 / 生殖隔離 |
Outline of Research at the Start |
植物の自殖化に伴って生じる自殖シンドロームや、他種の花粉の受精を拒絶する交雑親和性といった生殖関連形質は植物学的・農学的・進化学的いずれの視点からも興味深いが、それらを駆動した遺伝子の実体についてはほとんど明らかになっていない。本研究では同一種内に自殖と他殖の形質を併せ持ち、種間交雑によってパンコムギを誕生させたタルホコムギを用いて、生殖形質を測定し、ゲノムワイド関連解析、遺伝子機能解析を行うことで生殖関連遺伝子の同定を試みる。本研究で得られた遺伝子の知見を二粒系コムギやパンコムギに応用し、育種利用につなげるとともに、生殖隔離障壁を取り除くことで、新規パンコムギ創出への道筋を拓く。
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Outline of Annual Research Achievements |
植物の自殖化に伴って生じる自殖シンドロームや、他種の花粉の受精を拒絶する交雑親和性といった生殖関連形質は植物学的・農学的・進化学的いずれの視点からも興味深いが、それらを駆動した遺伝子の実体についてはほとんど明らかになっていない。特に世界三大穀物であるコムギで生殖形質を解析することは特に農学分野への貢献も期待できる。本研究では同一種内に自殖と他殖の形質を併せ持ち、種間交雑によってパンコムギを誕生させたタルホコムギを用いて、生殖形質を測定し、ゲノムワイド関連解析、遺伝子機能解析を行うことで生殖関連遺伝子の同定を試みる。初年度であるR4年度はタルホコムギのコアコレクション約200系統を神戸大学にて育成し、花粉関連形質を測定した。それぞれの系統から2穂を選び、1小花分の葯(3葯)を1.5mlチューブにサンプリングした。1系統あたり2小花分の葯をサンプリングした。この葯サンプルを京都大学育種学研究室に運搬し、カメラ付き実体顕微鏡によって葯の写真を取得した。この写真はのちに画像解析により葯長を計測した。続いて、葯をピンセットによって切断しtween-20溶液を加えて花粉液を作製した。この花粉液には細かいゴミおよび葯壁などの大きな細胞片が混在している。そこで目開き20μmおよび100μmのナイロンメッシュと0.5mlチューブを組み合わせて自作のカラムを作製し、余分な粒子を取り除いた。精製した花粉液をセルカウンター(CASY cell counter)にて花粉数および花粉サイズを計測した。その結果、花粉数は1小花あたり数百粒から7000粒と系統間で大きな差がみられ、同様に花粉サイズ、葯長においても系統間で多様性が見られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
タルホコムギの花粉関連形質の計測にはNBRP・コムギよりコアコレクションの種子の取り寄せを行い、適切な方法で維持・生育する必要があるが、研究者分担者である神戸大学の松岡由浩教授の研究室でこれらの集団を育成しており、これを使用することができた。また、花粉の計測には高精度の粒子計測器であるセルカウンターの使用が望ましいが、これは京都大学育種学研究室に新たに導入されたものを使用できた。2022年末に京都大学から東京大学への異動に伴い、研究環境や植物栽培環境が変化した。研究分担者や共同研究などの研究体制は変わることなく継続することができるため、新たな研究環境でより研究が進捗するように研究を行なっていく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
計測した花粉形質(花粉数・花粉サイズ・葯長)の系統について、それぞれ葉からDNAを抽出しており、GRAS-Di解析によるジェノタイプ情報の取得およびゲノムワイド関連解析を行う予定である。さらにそれぞれの形質間で相関があるかどうかも解析する。 野生コムギであるタルホコムギは自殖と他殖の性質を併せ持つが、栽培化が進んだ4倍体コムギおよび6倍体コムギと比較して他殖をより促進するシステムがある可能性がある。開花のタイミングや花粉の飛散などの状態を観察するためにタイムラプスカメラによる動画撮影を行う。 タルホコムギの栽培は基本的に年一度の周期で行われるが、解析や世代更新を迅速に行うために植物チャンバーを用いた室内栽培法を確立する。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)