Project/Area Number |
23K23606
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Project/Area Number (Other) |
22H02341 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 39030:Horticultural science-related
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Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
Principal Investigator |
島田 武彦 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 果樹茶業研究部門, 研究領域長 (10355399)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川原 善浩 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 高度分析研究センター, 上級研究員 (30546370)
遠藤 朋子 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 果樹茶業研究部門, グループ長 (50355400)
白澤 健太 公益財団法人かずさDNA研究所, 先端研究開発部, 室長 (60527026)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,550,000 (Direct Cost: ¥13,500,000、Indirect Cost: ¥4,050,000)
Fiscal Year 2024: ¥5,070,000 (Direct Cost: ¥3,900,000、Indirect Cost: ¥1,170,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,070,000 (Direct Cost: ¥3,900,000、Indirect Cost: ¥1,170,000)
Fiscal Year 2022: ¥7,410,000 (Direct Cost: ¥5,700,000、Indirect Cost: ¥1,710,000)
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Keywords | 香気性 / カンキツ / 高含有 / 制御 / DNA / リナロール / アレルマイニング / 香気成分 / 抵抗性 / かいよう病 / アレル / 系譜 / 温暖化 / モノテルペン / ファウンダー / 成分育種 / 家系 |
Outline of Research at the Start |
近年、温暖化の進行により国内外の園地においてカンキツかいよう病の被害が深刻化し、 抵抗性品種の開発が急務となっている。本研究では、カンキツかいよう病に抗菌活性を持つ香気成分リナロールの高含有化メカニズムを解明するために、国内の育種素材の由来元となる祖先品種とリナロールを高含有する家系品種を用いて、ゲノム配列情報、遺伝子月発現情報、リナロール含有量情報をオミックス解析し、原因となる遺伝子とそのアレルを同定する。原因遺伝子の同定により、リナロール高含有化のための交配組み合わせの推定が可能となり、カンキツかいよう病の抵抗性育種素材の開発が加速する。
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Outline of Annual Research Achievements |
カンキツかいよう病はカンキツ栽培園地で発生する主要病害であり、温暖化の進行により国内外において被害が年々深刻化していることから、抵抗性品種の開発が喫緊の課題となっている。これまでにポンカンなどにみられるカンキツかいよう病の圃場抵抗性は、油胞組織中に蓄積された抗菌活性を持つリナロールを原因物質とする静的抵抗性であることを明らかにしている。本研では、モノテルペンの一種であるリナロールのカンキツ油胞組織における蓄積メカニズムを解明し、カンキツかいよう病に対し圃場抵抗性を有する新品種育成を効率化するDNA選抜技術の開発に必要なアレルを特定する。 アレルの系譜情報の整理に必要なゲノム情報を獲得するため、国内の育種素材の元親となる13種類のカンキツの祖先品種(ファウンダー)の葉からゲノムDNAを抽出し、次世代ゲノムシーケンス解析によりPacBioのSequel IIeシステムロングリードシーケンスを用いてゲノムを解読した。また、13種類のファウンダーの葉から香気成分を抽出し、GC-MS分析機器を用いて、リナロール等の香気成分の含有量を測定した。リナロール含有量は、ファウンダーゲノムでは、ポンカン、ヒューガナツ、地中海マンダリンで高い含有用が検出された。 国内のカンキツの育種素材の元親となる祖先13品種のゲノム配列データからリナロール合成酵素遺伝子の配列を抽出し、アミノ酸配列をもとに系統樹解析をおこなったところ、構造的に6種類のグループに分かれることが明らかとなった。13種類のファウンダーの葉からRNAを抽出し、RNA-SEQ解析をおこなったが、一部のサンプルでデータに不備があったことから、翌年度の再解析をおこない、必要なデータを取得した。この他、リナロール含有量に影響を及ぼすゲノム領域内の転写因子をゲノム情報か抽出し、リスト化を行うとともに、トランスクリプトーム解析のデータと比較して、候補遺伝子の絞り込みを進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
13種類のファウンダ―のRNAーSEQ解析では、一部データに不備があり、2023年度にやり直す必要が生じたが、再解析により必要なデータが取得でき、予定していた研究が計画通り達成した。
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Strategy for Future Research Activity |
リナロール高含有家系のゲノム配列の解読、葉のリナロール含有量の測定、葉のRNAーSEQ解析を実施する。また、13種類のファウンダ―の分析データや過去に実施した統計遺伝解析のデータから、リナロール含有量の高含有化に関わる候補遺伝子の絞り込みを行う。さらに、せん定した遺伝子のアレル構造の解析に着手する。
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