Neural mechanism for "color vision" in the butterfly's mushroom body
Project/Area Number |
23K23621
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Project/Area Number (Other) |
22H02356 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 39050:Insect science-related
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Research Institution | The Graduate University for Advanced Studies |
Principal Investigator |
木下 充代 総合研究大学院大学, 統合進化科学研究センター, 准教授 (80381664)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,550,000 (Direct Cost: ¥13,500,000、Indirect Cost: ¥4,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2022: ¥8,060,000 (Direct Cost: ¥6,200,000、Indirect Cost: ¥1,860,000)
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Keywords | 色覚 / 昆虫 / 神経科学 / 視覚 / 鱗翅目昆虫 / 高次中枢 / キノコ体 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、物体認知の重要ないち要素である「色」に注目、鋭い色覚を持つアゲハチョウ(Papilio xuthus)でその「色覚機構」の解明を目指している。最近、記憶学習の中枢であるキノコ体に情報を送る神経群に多数の鋭い分光感度を記録した。このことから、キノコ体神経群を色情報処理の最高次と位置づけ、光応答特性・受容野等を明らかにした上で、「色覚現象」を模した視覚刺激への応答を調べる。得られた実験データーを元に、数理モデルによる情報処理過程を予測することを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本課題は、ヒトより鋭い色覚を持つアゲハチョウを対象にその「色知覚機構」を明らかにすることを目的としている。具体的には、キノコ体視覚入力神経群においてさまざまな光刺激に対する応答を記録し、最高次中枢における「色」の表現を調べている。2022年度は、キノコ体視覚入力神経群における細胞内記録法の改良を進め、基礎的な光応答特性である①分光反応記録数を増やす、②光強度応答特性を明らかにすることに注力した。 電極の刺入位置を定めることができたため、用いた実験個体のほぼ全てでキノコ体視覚入力神経から記録することが可能となった。また、電極や脳の動きを抑制する方法にも改良を加え、記録時間を長くすることができた。以上によって、等光量子に揃えた300nmから740nmまでを用いた分光反応をいくつかの神経では、異なる光強度で測定することができた。キノコ体視覚入力神経は、いずれも反対色性を持示すが、その抑制応答が興奮応答より感度が低いこと、光強度が高くなるほど分光反応は鋭くなることがわかってきた。 電極を刺入する位置を検討する予備実験により、偶発的にキノコ体嗅覚入力細胞、キノコ体内在神経(ケニオン細胞)が少数染め出された試料を得ることができた。アゲハチョウのキノコ体では、ケニオン細胞が二股に分かれていないことがわかってきた。またキノコ体嗅覚入力細胞とY神経束と呼ばれる第二柄部を構成する細胞が同時に染まり、Y神経束は嗅覚情報を基部に向けて特別の経路を持つことがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年度は、記録技術が格段に改善し、全ての個体での記録・記録細胞形態の可視化が可能となった。技術の改善に伴い記録できる時間が長くなり、光強度応答を23種類の単色光で記録できた。これにより、「色」と「明るさ」の知覚が神経系においてどのように表現される可能性があるのかが、昆虫で初めて明らかになってきた。 DLPプロジェクターを用いた刺激デザインについて一定の進展が見られ、刺激装置の実用化と記録応答との関係を調べる前段階まで進めすことができた。 偶然キノコ体内在神経の形態についての知見を得る方法を発見し、その形態の記載が可能となった。これにより、今後の研究進展に関する予備的データーを得ることができた。 以上のことから、ほぼ順調に進展してると評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
キノコ体視覚入力神経群を対象に、新たにDLPプロジェクターによる画像視覚刺激装置の完成と実験手法の確立に注力する。画像視覚刺激が確立すると、神経群の受容野などのこれまでとは全く異なるレベルで外界の光情報の情報処理に踏み込むことができ、高次中枢神経が表現する知覚世界の理解が格段に進むことが期待できる。また、2022年度に偶発的に得られたキノコ体構成神経の解剖学的な情報をさらに蓄積し、他の昆虫とは大きく異なるチョウ類のキノコ体の神経構成を明らかにする。そのため、2023年度は視覚情報を受け取る神経細胞の形態の詳細と視覚入力神経群とのシナプス結合の様式などを明らかにする神経解剖学的実験も併せて進める予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)