Verification of the effect of ground improvement by log piles buried in the ground
Project/Area Number |
23K23673
|
Project/Area Number (Other) |
22H02408 (2022-2023)
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 40020:Wood science-related
|
Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
原 忠 高知大学, 教育研究部自然科学系理工学部門, 教授 (80407874)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀澤 栄 高知工科大学, 理工学群, 教授 (20368856)
久保島 吉貴 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (40353669)
加藤 英雄 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (60370277)
柴 和宏 富山県農林水産総合技術センター, 富山県農林水産総合技術センター木材研究所, 副主幹研究員 (90446641)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
|
Budget Amount *help |
¥13,910,000 (Direct Cost: ¥10,700,000、Indirect Cost: ¥3,210,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2022: ¥5,460,000 (Direct Cost: ¥4,200,000、Indirect Cost: ¥1,260,000)
|
Keywords | 木杭 / 地盤改良 / 室内試験 / 現地試験 / 引き抜き抵抗 / 引抜き抵抗 / 現地実験 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、地中に埋設した木杭周囲に生じる、土の固化による地盤の改良効果とそのメカニズムを室内試験、現場実験の両面から解明し、防災と地球温暖化緩和を両立する新しい土木技術の普及を目指すものである。木材から土への固化成分の溶出挙動など、木杭の持つ優位性を地盤と木材工学の観点から調べ、人工材料には無い地盤改良効果を多角的な視点で評価する。一連の成果は技術マニュアルなどで取りまとめ、土木資材に木杭を利用する際の懸念や誤解を解消するための技術資料とする。我が国の豊富な森林資源を活用した環境配慮型工法の有用性と確実性、信頼性を定量的に示し、地産地消型の防災技術を定着させるための基礎データを取りまとめる。
|
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度に引き続き,地盤工学と木材工学に精通する研究者と企業研究者の計7名が協働しながら各種の実験を行い,下記の主要な成果を得た。 (1)地盤の貫入試験と実木杭の引抜き試験:ヤング率の基本特性が既知で,地盤特性の異なる2箇所に複数年埋設されたスギ木杭周囲の土の簡易動的貫入試験を行い,打設前後の土の貫入抵抗値(Nd値)から地盤の改良程度を検証した。その結果,埋設年数をパラメーターとした場合,粘性土地盤に比べ礫や砂を含む粗粒土地盤の貫入抵抗値の増加割合が大きくなり,地盤改良の効果が時間経過に応じて高まることが明らかになった。 (2)木杭の健全度評価と付着土の採取:(1)で回収された木杭について,断面寸法,質量,含水率などの計測と,非破壊試験により得られたヤング率などから,木杭の健全性が長期間継続される事実を確認した。付着した土は引抜き後直ちに採取し,生物・科学的分析に用いる試料とした。 (3)モデル木杭の引抜き試験と土の固化程度の同定:模型土槽に設置したモデル木杭を対象に,土の簡易動的貫入試験と実大強度試験機による引抜き試験を行い,貫入抵抗値の変化や木杭の引抜き抵抗力と杭周辺の土の固化の程度,改良範囲を,鋼材,コンクリートによる人工杭のそれと比較した。その結果,木杭は杭表面の粗度や表面積に引き抜き抵抗値が依存すること,人工材料に比べ地下水の吸収が良く抵抗値の増加に寄与する可能性が高いこと,側面が平滑な人工材料は引抜き抵抗値の増加がみられないこと,などが分かった。 (4)木杭周囲の土の固化要因の生物・化学的分析:モデル土槽、実地盤の木杭に付着した土の固化要因を,引抜いた木杭側面に付着した土に対して,粒度組成,密度,固化の程度などの基礎的性質から調べた。その結果,埋設後約12年が経過した木杭周辺には,固化した土塊が木杭周辺を覆うように付着しており,引抜き抵抗の増加に寄与する事実が推察された。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
複数のモデル土槽の作製とモデル杭の埋設,地盤特性の把握と埋設年数の経過したモデル杭の引抜き試験を,当初予定してた行程どおりに実施することができた。昨年度,当初の研究計画にない埋設直後の引抜き試験を実施したことにより,施工初期からの地盤や引抜機抵抗値の変状が解明され,実規模を想定した杭の支持力に及ぼす杭材料の違いを把握することができた。実木杭に対する貫入抵抗値の変化傾向を求める簡易動的貫入試験や付着土塊の採取も順調に進んでいる。次年度以降は,地盤改良の程度を評価する地盤工学的な知見に,木杭打設後の土の付着に及ぼす影響を生物・化学的分析による木材工学的な知見が加わることにより,コンクリートや鋼材などの人工材料にない優れた特徴を実データから立証されると予測している。
|
Strategy for Future Research Activity |
次年度は研究開始3年目であり,昨年度に引き続き作成したモデル土槽に対する貫入試験,引抜き試験を継続し,本年度までの結果と比較する。さらに,木杭に付着した土を生物・科学的に分析し,実地盤の木杭に付着した土の固化要因を地盤工学,木材工学の両面から調べる。具体的には土の粒度組成,密度と木杭への付着の程度などを木杭の材種や埋設後の経過年数などに着目して分析する計画である。
|
Report
(2 results)
Research Products
(14 results)