Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
子宮への細菌感染により起こる子宮内膜炎は高泌乳牛に頻発し,長期にわたり受胎性を低下させる。本研究では,治癒後も継続的に卵巣機能を低下させる残存影響 (=キャリーオーバー効果) の原因分子として,起因菌の毒素であるリポポリサッカライド (LPS) に着目し,卵巣機能に及ぼす長期的影響を解明する。そのために,ヤギと乳牛の生殖制御中枢および卵胞発育の長期リアルタイムモニタリングと独自の体外培養システムとを組み合わせ,生殖機能を制御する視床下部-下垂体-卵巣軸の「どこに,どのように,いつまで」LPSが作用することでキャリーオーバー効果を引き起こすのかを明確にする。