Dissecting the transcriptional network of organogenesis based on reprogramming factors
Project/Area Number |
23K23798
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Project/Area Number (Other) |
22H02533 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 42030:Animal life science-related
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
橋本 寿之 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 特任講師 (90528390)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木内 謙一郎 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (50528578)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥16,900,000 (Direct Cost: ¥13,000,000、Indirect Cost: ¥3,900,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2022: ¥8,580,000 (Direct Cost: ¥6,600,000、Indirect Cost: ¥1,980,000)
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Keywords | 再生医療 / 心臓発生 / 心筋分化 / リプログラミング / 転写因子 / 先天性心疾患 |
Outline of Research at the Start |
我々は線維芽細胞から心筋細胞を作製する直接分化転換法の研究において、幹細胞の多能性維持に働く転写因子Zfp281に非常に強い心筋分化 転換作用がある事を見出した。そして予備実験においてZfp281が心筋分化と心臓発生に必須な因子であることも示唆されている。 よって、本研究ではこのZfp281と心臓形成の予想外な関連性に着目し、様々な遺伝子改変マウス及び遺伝子発現・エピゲノム解析を用いて、 Zfp281を中心とした心臓形成の新たな転写制御機構を明らかにする。そして、最終的には研究成果を心疾患の新たな分子機序解明や心臓再生技 術の開発へと発展させることを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
我々は線維芽細胞から心筋細胞を作製する直接分化転換法の先行研究において、幹細胞の多能性維持に働く転写因子Zfp281に非常に強い心筋分化転換作用がある事を見出した。よって、本研究ではこのZfp281と心臓形成の予想外な関連性に着目し、様々な遺伝子改変マウス及び遺伝子発現・エピゲノム解析を用いて、Zfp281を中心とした心臓形成の新たな転写制御機構を明らかにし、心疾患の新たな分子機序解明や心臓再生技術の開発へと発展させることを目指している。 我々は今までに遺伝子改変マウスを作成し、心臓中胚葉特異的Zfp281欠損マウスにおいて心奇形を認め、胎生致死であることを示してきた。また、心筋前駆細胞、心筋細胞特異的Zfp281欠損マウスは出生し、心臓にも特記すべき形態異常を認めないことから、Zfp281は心臓中胚葉から心筋前駆細胞に分化するタイミングで必須の因子であることを証明した。 昨年度はZfp281がどのような遺伝子群を操り心臓発生に寄与するかを明らかにするため、遺伝子発現解析を行った結果、Zfp281を欠損したマウスの心臓においては心臓発生に重要な遺伝子群の発現低下を認めた。また、興味深いことに中胚葉由来臓器である心臓には本来発現していないはずの内胚葉や外胚葉関連遺伝子の発現上昇を認めた。つまりZfp281は心臓において心臓発生に重要な遺伝子群の発現を誘導し、他の臓器系統の発生に重要な遺伝子群を抑制する働きがあることが明らかとなった。また、心臓中胚葉特異的Zfp281欠損マウスの心臓では右室流出路系の形成異常を認めたが、トランスクリプトーム解析では右室流出路形成に必須なマスター因子の発現低下を認め、Zfp281がこの因子の発現制御を司っていることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究室内で所属長を含めた多数の人事異動があり、研究環境の再整備を余儀なくされたため研究にやや遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
今までの各種遺伝子改変ES細胞やマウスを用いた実験により、心筋リプログラミング誘導因子Zfp281は心臓中胚葉から心筋前駆細胞に分化する段階で心臓発生に必須である事を明らかにし。また、心筋細胞分化後の恒常性維持にはZfp281は必須ではないことも明らかにした。つまり、Zfp281はやはり心臓や心筋細胞が形成されるときに重要な機能を担っている運命決定因子の一つであることが証明された。 1)今年度はZfp281が中胚葉においてどのような分子機序で心臓発生及び心筋細胞を誘導するかを明らかにする。具体的にはZfp281のChIP解析とRNA-seq解析結果を統合し、Zfp281が中胚葉において転写制御を司る遺伝子群を抽出する。その中から心臓発生に重要と考えられる遺伝子群を選別し、機能欠損等を通じて心臓発生に寄与する新たな遺伝子を探索する。そして、レポーターアッセイを用いて実際にZfp281が直接標的遺伝子の転写を制御する事を確認する。 2)Zfp281は遍在的に発現する遺伝子のため、心臓特異的に作用する相互作用因子の存在が示唆された。我々は共免疫沈降を用いて、Zfp281が相互作用する複数の心臓発生に重要な転写因子群を同定した。本年はこれら相互作用因子とZfp281が1)で同定した下流標的遺伝子の転写を制御するか、各種遺伝子改変細胞やレポーターアッセイを用いて解析する。 以上より心筋リプログラミング因子Zfp281がどのような転写制御で心臓発生、心筋分化に寄与するかを明らかにする。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)