Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
分裂期染色体は遺伝情報の継承に不可欠な細胞内構造体である。本研究では、ナノメートルサイズの小さな構造要素が、マイクロメートルサイズの染色体の高次構造構築にいかに貢献するのかを理解することを目指す。そのために、研究代表者が開発した独自の手法(カエル卵無細胞系や精製因子を用いた再構成系)を駆使した解析を行う。具体的には、「ヌクレオソーム」、「クロマトソーム」、「DNA超らせん」という3つの構造要素に対して精緻な実験操作を施し、その影響を解析することで、それぞれの要素の役割を検討する。最終的には、異なる実験系から得られた情報を統合し、マルチスケールな視点で染色体の新しい描像を提示する。