Project/Area Number |
23K23834
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Project/Area Number (Other) |
22H02570 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 43030:Functional biochemistry-related
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
倉石 貴透 金沢大学, 薬学系, 准教授 (90613167)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿部 興 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, プロジェクト講師 (70832533)
堀 亜紀 金沢大学, 薬学系, 助教 (90825150)
小関 準 名古屋大学, 医学系研究科, 准教授 (20616669)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,420,000 (Direct Cost: ¥13,400,000、Indirect Cost: ¥4,020,000)
Fiscal Year 2024: ¥5,590,000 (Direct Cost: ¥4,300,000、Indirect Cost: ¥1,290,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,590,000 (Direct Cost: ¥4,300,000、Indirect Cost: ¥1,290,000)
Fiscal Year 2022: ¥6,240,000 (Direct Cost: ¥4,800,000、Indirect Cost: ¥1,440,000)
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Keywords | 自然免疫 / 無菌炎症 |
Outline of Research at the Start |
自然免疫はすべての多細胞生物が持つ生体防御機構である。自然免疫の働きはあらゆる感染症の防御に重要であるため、新型コロナウイルス感 染症の重症化しやすさの違いも自然免疫の活性化程度の違いで一部説明できると考えられている。ところが近年、感染防御に働くはずの自然免 疫が微生物非依存的に活性化し、慢性炎症や自己免疫疾患の引き金となることがわかってきた。しかし、自然免疫がいかにして無菌的に活性化されるか未だ解明されていない。そのため本研究では、自然免疫機構が哺乳類に類似したショウジョウバエを用いて、自然免疫が無菌的に活性化される仕組みを、特に転写因子NF-κBに依存しないメカニズムを中心に明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
組織損傷や代謝異常などが原因となる、無菌の状況で(感染非依存的に)活性化する自然免疫は異常な炎症を誘導し、慢性炎症や自己免疫疾患の引き金となる。しかしその誘導機構はほとんど明らかにされていない。それどころか、無菌的な自然免疫活性化を解析する動物個体を用いた実験系さえ、充分に確立されていない。研究代表者は、ショウジョウバエの幼虫を「ピンセットでつまむ」だけで、微生物感染に匹敵する自然免疫活性化が起こることを発見した。そして、無菌のショウジョウバエを維持する技術を世界に先駆けて確立し、「ピンセットでつまむ」ことによる自然免疫活性化が感染非依存的であることを証明した。驚くことに、幼虫の無菌的自然免疫活性化は、転写因子NF-κBに依存していなかった。そのため研究代表者は、大規模スクリーニングを実施し、クロマチンリモデリング因子複合体が無菌的自然免疫活性化に必要であるという予備的知見を得た。そこで本研究では、無菌的な自然免疫活性化における転写機構解明という目的を達成するため、クロマチンリモデリング因子複合体の機能解析を中心とした計画を遂行している。本年度は、当該因子にタグをつけた過剰発現ショウジョウバエ系統を作出し、共免疫沈降やクロマチン免疫沈降実験を試みた。作出した当該因子の過剰発現系統について、発現量は充分であるものの、予備的な検討から、当該因子のDNA結合部位を同定するためのChIP-seq解析が困難であると考えられた。そこで、タグをsFLAGに換えて染色体の別部位に挿入した過剰発現系統を作出を開始し、2022年度末に作出を完了した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究ツールとなる、注目する因子にタグをつけた過剰発現ショウジョウバエ系統を作出したものの、共免疫沈降による実験が困難であると考えられたため、別のタグをつけた過剰発現系統に切り替え中であるため、研究計画がやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
新たに作出した過剰発現系統を用いて、CUT&Tag法によってBAP複合体DNA結合部位を解析する。2023年度は、まず初めに、作出した系統が当該因子を充分量発現しかつ機能的であることを確認する。そのため、前年度までに作出した当該因子欠損体(胚性致死)にタグ付き当該因子を発現させ、致死がレスキューされるか調べる。
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