Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
我々は、染色体異数性を示すがん細胞では、紡錘体上での染色体の往復運動(オシレーション)が減弱しており、これが染色体不安定性の一因であることを明らかにした(J Cell Biol 2021)。本研究では、この染色体オシレーションの減弱の原因を明らかにする。また染色体オシレーションの制御に重要なモーター分子Kif18Aは、紡錘体形成にもはたらき、異数性細胞の増殖に重要であることが報告されている。そこでKif18Aのこの2つの機能の関連について解析し、正常2倍体細胞と異数性がん細胞での作用の違いを解明する。本研究の成果は、がん細胞の染色体不安定性の成因の理解に寄与するものと考えられる。