レセプター依存的マイトファジーの誘導制御と生理機能の解明
Project/Area Number |
23K23878
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Project/Area Number (Other) |
22H02615 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 44010:Cell biology-related
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Research Institution | Kyushu University (2024) Niigata University (2022-2023) |
Principal Investigator |
神吉 智丈 九州大学, 医学研究院, 教授 (50398088)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 敬一 九州大学, 医学研究院, 助教 (30396981)
山下 俊一 九州大学, 医学研究院, 助教 (30529095)
福田 智行 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (90415282)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,420,000 (Direct Cost: ¥13,400,000、Indirect Cost: ¥4,020,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2022: ¥8,320,000 (Direct Cost: ¥6,400,000、Indirect Cost: ¥1,920,000)
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Keywords | ミトコンドリア / オートファジー / マイトファジー |
Outline of Research at the Start |
ミトコンドリアは、細胞が必要とするエネルギーを作る非常に重要な場所である。従来の研究は、ミトコンドリアがどのようにして作られてくるかに着目していたが、本研究は、機能が悪くなったミトコンドリアを取り除く(分解する)現象であるマイトファジーに着目し、その生理機能を明らかにしようとするものである。具体的には、マイトファジーの誘導が抑制された培養細胞やマウスを用いて、どのような異常が生じるのかを観察する。
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Outline of Annual Research Achievements |
マイトファジーは、不要なミトコンドリアを選択的にオートファジーで分解することにより、ミトコンドリアの機能を維持していると考えられている。これまでに5種類のマイトファジーレセプター(BNIP3、NIX、FUNDC1、FKBP8、BCL2L13)が報告されており、どのレセプターが本当に重要であるかは明らかではなかった。私達は、HeLa細胞でこれらのレセプター破壊株を作成し、BNIP3とNIXがマイトファジーに必要であるが、その他のレセプターの影響は少ないことを見出した。そこで、BNIP3/NIX_DKO細胞をマイトファジー不能細胞モデルとして、その表現型を解析した。その結果、マイトファジー不能細胞では、ミトコンドリア呼吸機能が低下し、ミトコンドリア由来の活性酸素種(mtROS)が10倍程度増加することを見出した。さらにメタボローム解析から、マイトファジー不能細胞では酸化ストレスに対する防御機構であるNrf2経路が活性化されており、グルタチオンやカタラーゼ量が増加していることを見出した。次に、様々な環境での細胞生存率解析から、グルタチオン合成阻害剤とカタラーゼ阻害剤を処理した時、マイトファジー欠損細胞のみで過酸化脂質が増加し細胞死が引き起こされることを見出し、さらに、この細胞死は、フェロトーシスの特異的阻害剤や鉄キレート剤によって抑制されたことからフェロトーシスであることを確認した。これらの結果から、マイトファジーがmtROSを低く維持することで、フェロトーシスから細胞を保護していると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通りに、BNIP3/NIX_DKO細胞をマイトファジー不能細胞モデルとして、その表現系の解析に成功しており、論文としても報告できた。このため、本研究は、おおむね順調に推移していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
○哺乳類培養細胞を用いた研究では、BNIP3とNIXの重要性について一定の知見を得ることができたため、今後は、BNIP3とNIXの機能制御に焦点を当てていく。諸家の報告から、BNIP3とNIXは、そのリン酸化により機能が制御されている可能性があり、リン酸化部位の同定と機能との相関を解明する。 ○マウスを用いた実験では、培養細胞で解明したマイトファジーにおけるBNIP3とNIXの役割をマウス個体において解析することに焦点を当てる。即ち、既に樹立しているマイトファジー可視化マウスを用いて、マイトファジー誘導とBNIP3やNIXの発現との関連やそのリン酸化制御などを詳細に解析する。 ○出芽酵母のマイトファジー研究では、我々が最近報告した、マイトファジーに必須のミトコンドリア分裂因子Atg44の機能解析をさらに進めて行く。Atg44がミトコンドリア形態に与える影響について、詳細に解析する。
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Report
(2 results)
Research Products
(15 results)
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[Journal Article] TIM23 facilitates PINK1 activation by safeguarding against OMA1-mediated degradation in damaged mitochondria2023
Author(s)
Shiori Akabane, Kiyona Watanabe, Hidetaka Kosako, Shun-ichi Yamashita, Kohei Nishino, Masahiro Kato, Shiori Sekine, Tomotake Kanki, Noriyuki Matsuda, Toshiya Endo, Toshihiko Oka
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Journal Title
Cell Reports
Volume: 42
Issue: 5
Pages: 112454-112454
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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