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サンゴ共生藻が環境中に糖を放出する生態進化学的意義

Research Project

Project/Area Number 23K23960
Project/Area Number (Other) 22H02697 (2022-2023)
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (B)

Allocation TypeMulti-year Fund (2024)
Single-year Grants (2022-2023)
Section一般
Review Section Basic Section 45040:Ecology and environment-related
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

丸山 真一朗  東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 准教授 (50712296)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 高橋 俊一  琉球大学, 熱帯生物圏研究センター, 教授 (80620153)
Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2024)
Budget Amount *help
¥17,420,000 (Direct Cost: ¥13,400,000、Indirect Cost: ¥4,020,000)
Fiscal Year 2024: ¥5,590,000 (Direct Cost: ¥4,300,000、Indirect Cost: ¥1,290,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,590,000 (Direct Cost: ¥4,300,000、Indirect Cost: ¥1,290,000)
Fiscal Year 2022: ¥6,240,000 (Direct Cost: ¥4,800,000、Indirect Cost: ¥1,440,000)
Keywords細胞内共生 / サンゴ / 褐虫藻 / 環境応答 / 炭素循環 / 細胞壁
Outline of Research at the Start

造礁サンゴなどの刺胞動物は、褐虫藻という藻類を細胞内に共生させ、その光合成産物を受け取ることで栄養を獲得していると言われるが、このような仕組みがどのように進化し、自然環境においてどのような意味を持つのかは、よく分かっていない。本研究では、褐虫藻が直接光合成によらずにブドウ糖などを細胞外に出す現象に着目し、この働きが褐虫藻自身の増殖や宿主との共生にどのように関わるのかを解析する。

Outline of Annual Research Achievements

サンゴ共生藻である褐虫藻は、宿主刺胞動物へ光合成産物である糖を受け渡すことで、貧栄養海域のサンゴ礁生態系を支えている。糖は膜輸送体を介して受け渡されると考えられているが、特定には至っていない。これまでに申請者らは、共生状態の酸性環境を模した培養系を用いて、褐虫藻が環境シグナルに応答して細胞壁の改変が起こり、糖が細胞外に分泌されることを発見した。これは従来の考えと全く異なる糖分泌系の存在を示唆するが、それがどのように進化し、共生に利用されてきたのかは不明であった。本研究では、網羅的遺伝子発現解析や細胞生理学的解析をもとにした糖分泌に関わる候補遺伝子の探索などを行った結果、細胞壁成分の分解に関わるセルラーゼの一種が糖分泌に関わり、細胞壁が糖の供給源となるという仮説を支持する結果が得られた。従来の仮説では、褐虫藻から宿主へ糖が供給される過程は、光合成により二酸化炭素を固定して作られた光合成産物が短時間で輸送される経路が唯一のものとして想定されていたが、実際には複数の経路によって炭素の移動が起きている可能性が考えられる。これらの知見は、サンゴ礁を支える共生生態系の成り立ちを分子・細胞レベルで理解する重要な手がかりとなることが期待される。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

遺伝子から細胞レベルでの解析の結果、褐虫藻の分解する細胞壁成分が分泌糖のソースであり、これまでに未知の糖分泌の経路として働くことを示唆する結果を積み重ね、統計学的にも十分なデータを得ることができた。多角的な解析から、光合成に直接由来しない糖の分泌経路の実態に迫ることができていると考えらえる。

Strategy for Future Research Activity

糖分泌と酵素活性との関わりなど、より詳細な分子レベルの解析を進めることが重要であると考えられる。従来の仮説と異なる新規の炭素の移動経路を提案することができれば、他の共生研究にも関わる重要な知見となる。

Report

(1 results)
  • 2022 Annual Research Report
  • Research Products

    (1 results)

All 2022

All Presentation (1 results) (of which Invited: 1 results)

  • [Presentation] 糖代謝から見たサンゴと藻類の共生寄生スペクトラム2022

    • Author(s)
      丸山真一朗
    • Organizer
      第81回日本寄生虫学会東日本支部大会・日本共生生物学会第6回大会 合同大会
    • Related Report
      2022 Annual Research Report
    • Invited

URL: 

Published: 2022-04-19   Modified: 2024-12-25  

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