| Project/Area Number |
23K23967
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| Project/Area Number (Other) |
22H02704 (2022-2023)
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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| Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
| Section | 一般 |
| Review Section |
Basic Section 45040:Ecology and environment-related
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| Research Institution | Tokyo University of Pharmacy and Life Science |
Principal Investigator |
野口 航 東京薬科大学, 生命科学部, 教授 (80304004)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 亮一 北海道大学, 低温科学研究所, 教授 (20311516)
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| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2026-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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| Budget Amount *help |
¥17,680,000 (Direct Cost: ¥13,600,000、Indirect Cost: ¥4,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2022: ¥11,050,000 (Direct Cost: ¥8,500,000、Indirect Cost: ¥2,550,000)
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| Keywords | 林床草本 / 光合成電子伝達系 / フェノロジー / 光合成の保護機能 |
| Outline of Research at the Start |
光環境が大きく季節変動する落葉樹林の林床では、葉をつける季節(フェノロジー)が異なる多様な草本種が季節に応じて入れ替わり光合成生産を行っている。林床草本には絶滅危惧種も多く、これらの草本種の光合成系の特徴を理解することは、生態系の理解や多様性の保全のために重要である。 本課題では、「落葉樹林の林床で葉をつける期間の異なる3種類のグループ(春植物、夏植物、常緑植物)における光合成電子伝達系の制御のしくみの違いを明らかにすること」を目的とする。キャンパス内の自生地での環境計測や非破壊的な計測、実験室内での詳細な測定や生化学的な実験を組み合わせて行う。
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| Outline of Annual Research Achievements |
林床で同所的に生育する異なる3種類のフェノロジー(春植物、夏植物、常緑草本)の植物種を用いて、光合成電子伝達系の制御機構とその多様性を明らかにする。以下の仮説を立て、検証することを目的とした。 仮説1) 寿命が短い春植物の葉では、低温下でもCO2吸収速度を高くするために、高い光合成電子伝達が維持されるしくみがある。仮説2) 生育期間に被陰される期間が長い夏植物は少ない光でも有効に光合成生産するために、弱光下で光合成電子伝達速度が高い。仮説3) 葉の寿命が長い常緑草本では、林床が明るい冬に低温・強光からの保護機能が変化するとともに、光合成電子伝達速度が増加する。 2024年度は、東京薬科大学構内の落葉樹林下に同所的に自生する異なるフェノロジーを示す複数の草本種について、葉のガス交換と光合成電子伝達特性を調べ、光合成電子伝達系の制御機構を解析した。定期的に自生地から葉を採取し、光合成特性と光合成色素の季節変化を測定した。春植物キクザキイチゲでは、飽和光下の光合成速度(A400)は展葉後約2週間で最大になり、その後低下した。光化学系Ⅱの電子伝達速度(ETR II)や熱散逸を示すパラメータ(NPQ)は展葉初期に高く、その後低下した。クロロフィル量はわずかに増加した一方で、キサントフィル全量はNPQと同様の変化を示した。夏植物ウバユリでは、A400やETR IIは展葉初期に高く、その後低下した。クロロフィル量はキクザキイチゲと同様の傾向を示した。NPQは増加傾向であったが、キサントフィル全量は展葉初期に高く、低下した。常緑植物オウレンでは、A400やETR IIは夏にかけて低下し、秋や冬に再び増加した。クロロフィル量は林床が暗い夏に増加し、秋に再び低下した。NPQは葉の展開期間を通じて増加した一方で、キサントフィル全量はわずかに低下傾向であった。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
キャンパス内の落葉樹林に自生する草本種の光合成電子伝達パラメータやガス交換パラメータを定期的に測定し、フェノロジーが異なる植物種間で光合成電子伝達系の季節変化の応答性の違いや光合成色素量の変化の詳細を明らかにできた。光合成タンパク質量の季節変化の解析を進め、葉の内部形態を観察するために固定包埋した試料の解析を進めている。
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| Strategy for Future Research Activity |
同所的に生育し、秋から翌年の春まで葉をつける冬植物のユキワリイチゲについても解析を進め、他のフェノロジーの植物種と比較する予定である。自生地での光強度と気温の変化を光量子センサーと温度計で継続測定をする。 冬植物のユキワリイチゲとともにm、2023年度と2024年度にサンプリングし、保存していた6種の試料を用いて、光合成タンパク質量や葉の内部構造の解析も進め、フェノロジーが異なる植物種間で光合成系の季節変化の応答性の違いの背景にあるしくみを明らかにする予定である。
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