Project/Area Number |
23K23971
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Project/Area Number (Other) |
22H02708 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 45050:Physical anthropology-related
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
高井 正成 京都大学, 総合博物館, 教授 (90252535)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中務 真人 京都大学, 理学研究科, 教授 (00227828)
河野 礼子 慶應義塾大学, 文学部(日吉), 教授 (30356266)
西岡 佑一郎 ふじのくに地球環境史ミュージアム, 学芸課, 准教授 (00722729)
江木 直子 独立行政法人国立科学博物館, 人類研究部, 協力研究員 (80432334)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,290,000 (Direct Cost: ¥13,300,000、Indirect Cost: ¥3,990,000)
Fiscal Year 2026: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2025: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2022: ¥5,720,000 (Direct Cost: ¥4,400,000、Indirect Cost: ¥1,320,000)
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Keywords | ホミノイド化石 / ミャンマー / 後期中新世 / 哺乳類相 / 進化 / ミャンマー後期中新世 / 上腕骨 / 上顎骨 |
Outline of Research at the Start |
我々ヒトの形態学的な起源を知る上でヒトを生み出した中新世のホミノイド化石の研究は欠かせない。本研究では、2017~2020年に申請者等がミャンマー中部のテビンガン地域に分布する後期中新世初頭の地層で発見した大小2種類のホミノイド化石を詳細に解析し、900万年前の東南アジアに現生オランウータンへ繋がる系統と巨大化した原始的ホミノイドの系統の2つが共存していた可能性を検証する。また、テビンガンの大型ホミノイドの上腕骨遠位部化石にアフリカ産類人猿でみられるナックルウォークの特徴が存在するかどうかを検討し、巨大化したホミノイドの前肢における移動運動適応の進化可能性を検討する。
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Outline of Annual Research Achievements |
我々ヒトの形態学的な起源を知る上でヒトを生み出した中新世のホミノイド化石の研究は欠かせない。本研究では、2017ー2020年に申請者等の調査隊がミャンマー中部のテビンガン地域に分布する後期中新世初頭のイラワジ層で発見した大小2種類のホミノイド化石を詳細に解析し、約900万年前の東南アジアに現生オランウータンへ繋がる系統と巨大化した原始的ホミノイドの系統の2つが共存していたという仮説の検証を目指している。2022年度は、同地点からみつかっているホミノイドの上腕骨化石や他の大型哺乳類化石の比較解析のため、ハンディー型3次元スキャナ(Artec Space Spider)を購入し、比較データの収集につとめた。 まず、2022年10月末にヤンゴンにあるミャンマー宗教文化省考古局を訪問し、同地に保管されている大型哺乳類化石(キリン科、ウシ科、サイ科)の四肢骨化石のスキャニングを行った。また、ヤンゴンにあるザイカバー博物館も訪問し、新に見つかっていたホミノイド下顎骨化石の観察と模型作成をおこなった。この成果の一部は既に論文化し、現在国際専門誌に投稿中である。また、2022年11月に京都大学理学部自然人類学教室に保管されている縄文人骨の上腕骨と京都大学総合博物館に保管されている現代人の上腕骨のスキャニングを行い、比較データの収集をおこなった。これらのデータを、これまでに収集していた大型類人猿の上腕骨データと比較するために、クリーニング作業を行い、現在専用ソフトを用いて解析を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年度は、ホミノイドの上腕骨関節部の3次元形状を測定するためにハンディー型スキャナー(Artec Space Spider)を購入した。このスキャナーを用いて、総合博物館に所蔵されている現代人と縄文人の上腕骨の計測を行い、データを収集した。また、2022年10月末にヤンゴン(ミャンマー)の考古局を訪問し、同地に保管されている哺乳類化石のスキャニングを行い、データ収集を行った。以上、初年度の活動としては、十分にデータ収集が進んでいるといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年は、ミャンマー中部のテビンガン地域からすでに見つかっている後期中新世初頭の中型ホミノイドの上顎骨化石の記載作業を進め、論文の投稿を行う。同地点からは、この他に下顎骨破片2点と下顎小臼歯1本が見つかっているので、これらの化石も同じ論文内で記載する予定である。また上腕骨の形態解析を進め、論文執筆作業を進める。また、10月末にミャンマーを訪問し、考古局に保管されている動物化石骨のプレパレーション作業(整理・計測・撮像・モールド採取)を行う予定である。
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