Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
我々は最近、子マウスの脳内のミクログリアに母親由来の抗体が結合していることを見出した。我々はまずIgG刺激によるミクログリアの性質変化ついて、初代培養細胞系を用いて解析を行う。また、脳にIgGが移行しない遺伝子改変マウスや、逆に過剰量の抗体が脳に移行するマウスを用い、解剖学的・行動学的にその影響を明らかにする。これまでに母親の抗体が子の脳に影響を与えるという報告はなく、独自性の高い研究計画である。人口ミルクで育てられた子供のIQが低いことや母親が感染症にかかった子供は精神疾患の発症リスクが高いことが知られているが、脳内の抗体濃度の変化がこれらの原因になっているのかについても検討したい。