Transcriptional repressor RP58 and the mechanisms by which RP58 suppresses brain ageing
Project/Area Number |
23K23992
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Project/Area Number (Other) |
22H02729 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 46020:Anatomy and histopathology of nervous system-related
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute of Medical Science |
Principal Investigator |
岡戸 晴生 公益財団法人東京都医学総合研究所, 精神行動医学研究分野, 研究員 (60221842)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平井 志伸 公益財団法人東京都医学総合研究所, 精神行動医学研究分野, 主席研究員 (00625189)
田中 智子 公益財団法人東京都医学総合研究所, 基礎医科学研究分野, 主任研究員 (40578986)
新保 裕子 地方独立行政法人神奈川県立病院機構神奈川県立こども医療センター(臨床研究所), 臨床研究所, 研究員 (50724663)
三輪 秀樹 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所 精神薬理研究部, 室長 (80468488)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,030,000 (Direct Cost: ¥13,100,000、Indirect Cost: ¥3,930,000)
Fiscal Year 2025: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
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Keywords | RP58/zBTB18 / アルツハイマー病 / 認知機能 / 老化 / ドーパミン受容体5 / RP58 / MAP2 / ミクログリア / 転写抑制因子 / ssDNA / Mossy細胞 / アルツバイマー病 |
Outline of Research at the Start |
脳の老化、特に認知機能低下はどのように制御されているのか? 脳の発達に関与する分子機序は多数報告されている。一方、加齢に伴う認知機能の減弱に関しては、単なる崩壊過程と考えられ、確固とした分子機序は明らかとなっていない。しかし、加齢性の脳機能減弱にも、発達同様の分子機序があるのではないか?というのが、核心をなす「問い」である。我々は、マウスの研究とヒトの知見から、RP58という転写抑制因子が、脳の発達のみならず、生理的な加齢性脳障害とアルツハイマー病の両者に深く関与する、という知見を得たと考えており、この分子機構の解析を基に、この「問い」に答えたい。
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Outline of Annual Research Achievements |
RP58ヘテロ欠損マウスでは野生型と比較して、加齢早期に認知機能が減弱することを見出し、さらに、組織学的解析により、加齢早期に、DNA断片化、ミクログリアの活性化等、脳老化表現型がみられた。以上の実験は、RP58減少が脳機能の低下を惹起する、すなわち、加齢性脳障害の原因の一つであることを示唆する。そこでRP58の発現量が、脳の老化を制御しているという仮説を立て、TetO配列をRP58遺伝子の上流に組み込んだマウス作製し、Actin-tTS発現マウスと交配し、全身でRP58の発現量をDox餌の有無により自在に減少させる系を作製した。成体早期からRP58の発現を人為的に低下させたマウスでは、認知機能の障害、海馬歯状回の苔状細胞におけるMAP2発現の低下、海馬歯状回におけるミクログリアの突起の減少が成体後期に観察された。MAP2発現は老化で減少することが知られている。また、ヒトでは加齢に伴って、ミクログリア細胞突起の長さが減少し、枝分かれが少なくなることが知られている。つまり、人為的にRP58の発現を減少させたモデルマウスの表現型は、加齢と類似している。従って、RP58は発達とは無関係に成人期の脳機能維持に重要な因子であり、加齢に伴うRP58の発現低下が、加齢に伴う認知機能低下の原因である可能性が示唆された。 以上のことは、「RP58の発現減少が老化に伴う認知機能の低下、海馬の老化を惹起する」という我々の仮説を支持している。また、RP58のターゲット候補であるドーパミン受容体D5のヘテロマウスとRP58ヘテロマウスを交配したところ、D5が半減していると、RP58が半減していても、認知機能低下が成体早期に惹起されないことが明らかとなった。このことは、「RP58の減少がD5の増加をもたらし、認知機能を低下させた」という仮説も支持する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
RP58の成体期における発現抑制マウスが順調に作製され、解析した結果、仮説に合致した結果が得られているため。
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Strategy for Future Research Activity |
RP58発現減少により、発現が変化する遺伝子の同定を試みる。具体的には、GFP発現AAVを片側海馬に注入することにより、反対側海馬の苔状細胞に特異的にGFPを発現させ、GFPが導入された苔状細胞をFACSにより分取し、RNA-seqにより転写産物を解析し、RP58のターゲット遺伝子の候補を同定する。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)