Project/Area Number |
23K24023
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Project/Area Number (Other) |
22H02760 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 47030:Pharmaceutical hygiene and biochemistry-related
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
前田 深春 秋田大学, 医学系研究科, 助教 (40823422)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,420,000 (Direct Cost: ¥13,400,000、Indirect Cost: ¥4,020,000)
Fiscal Year 2024: ¥5,200,000 (Direct Cost: ¥4,000,000、Indirect Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,200,000 (Direct Cost: ¥4,000,000、Indirect Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2022: ¥7,020,000 (Direct Cost: ¥5,400,000、Indirect Cost: ¥1,620,000)
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Keywords | 分泌 / ER exit site / TANGO1 / Sec16 / 小胞体 / 細胞周期 / ER exit site (ERES) / リン酸化 / ERES |
Outline of Research at the Start |
細胞分裂期に分泌が停止することは80年代から知られていたが、その生理的意義は不明である。代表者は、細胞分裂期にTANGO1のリン酸化が亢進することで、小胞体からの分泌小胞形成部位であるERESの崩壊と小胞体からの分泌停止を引き起こすことを見出した。この解析の過程で、細胞分裂期においてもERESが崩壊しない、非リン酸化TANGO1変異体を単離した。本研究では、同変異体を発現する細胞、あるいは個体の表現型を精査することで細胞分裂期のERESの崩壊・再形成の生理的意義を明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
小胞体で翻訳されたタンパク質は、小胞体上の特殊な領域であるER exit site (ERES)から分泌される。細胞分裂期において、小胞体からのタンパク質分泌はERESの崩壊に伴って一時的に停止することが知られていたが、その分子メカニズムは不明だった。研究代表者はこれまで、ERESの形成にTANGO1とSec16の結合が必要であることを見出した。また、細胞分裂期におけるTANGO1のリン酸化修飾亢進によってSec16との結合親和性が減弱することで、ERESの崩壊と小胞体からの分泌停止が生じることを明らかにしてきた。 今回、研究代表者はTANGO1が細胞分裂期だけでなく、間期においても一部リン酸化修飾されることを明らかにした。また、間期におけるTANGO1のリン酸化残基は、分裂期におけるリン酸化残基と重複しており、このリン酸化によってTANGO1とSec16の間の結合親和性が変化する可能性を見出した。 ERESは細胞の栄養状態や小胞体ストレス等に応じて、その数や大きさを変化させることで、小胞体からの分泌を調節することが報告されている。間期におけるTANGO1のリン酸化修飾は、こうした細胞外環境に対する分泌応答のメカニズムに関連する可能性が高いと考えられる。今後は、間期におけるTANGO1のリン酸化修飾酵素を明らかにし、どのようなシグナル経路の下流においてTANGO1のリン酸化が制御されているかを明らかにする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は、細胞分裂期だけでなく、間期においてもTANGO1が一部リン酸化されることを見出した。さらにTANGO1の非リン酸化型変異体を用いることにより、間期におけるTANGO1のリン酸化サイトが分裂期と重複していることを明らかにした。このTANGO1のリン酸化残基はSec16との結合親和性に重要であることは、代表者らの過去の知見により既に明らかであり、間期におけるERESの制御にも関与する可能性が十分考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
研究代表者はこれまで、細胞分裂期におけるTANGO1のリン酸化にはリン酸化酵素CK1と脱リン酸化酵素PP1が関与することを示してきた。今後は、間期におけるTANGO1のリン酸化に関与する修飾酵素を明らかにする。さらに、その知見を足がかりとして、TANGO1のリン酸化を制御するシグナル経路等を明らかにする。
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