Project/Area Number |
23K24046
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Project/Area Number (Other) |
22H02784 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 47060:Clinical pharmacy-related
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
東 大志 熊本大学, 大学院生命科学研究部附属グローバル天然物科学研究センター, 准教授 (20613409)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 孔貴 筑波大学, 医学医療系, 助教 (70510395)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,290,000 (Direct Cost: ¥13,300,000、Indirect Cost: ¥3,990,000)
Fiscal Year 2024: ¥5,850,000 (Direct Cost: ¥4,500,000、Indirect Cost: ¥1,350,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,850,000 (Direct Cost: ¥4,500,000、Indirect Cost: ¥1,350,000)
Fiscal Year 2022: ¥5,590,000 (Direct Cost: ¥4,300,000、Indirect Cost: ¥1,290,000)
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Keywords | 中性子捕捉療法 / がん / ボロン酸 / ポリロタキサン / がん中性子補足療法 / フェニルボロン酸 / 超分子 / ホウ素薬剤 / 中性子補足療法 / ポリエチレングリコール / 薬物送達 |
Outline of Research at the Start |
近年、新たながん治療法としてホウ素中性子捕捉療法 (BNCT) が注目を集めている。BNCT を実施するためには、ホウ素薬剤をがん細胞選択的に送達させる必要があるが、がん選択性は未だ不十分であり、従来技術を凌駕するブレークスルーが必要となっている。本研究ではまず、がん組織の微小環境やがん細胞のかたちを認知して適宜に変形しがん選択性を示す「変幻自在型ホウ素薬剤」の開発に挑戦する。さらに変幻自在型ホウ素薬剤を抗がん剤の薬物担体としても利用し、BNCT との併用療法を構築する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、申請者らが以前調製したがん移行型超分子ホウ素薬剤「フェニルボロン酸修飾ポリロタキサン (FPBA-PRX)」のがん移行性を更に高めるため、種々のがん移行性素子を構築し、FPBA-PRX に修飾する研究を展開している。今年度は、FPBA-PRX にがん移行性リガンドを修飾した。リガンドが修飾されていることを、1H-NMR 等を用いて確認した。また、対象となる細胞を用いて、リガンド修飾 FPBA-PRX の細胞内取り込みを検討した結果、リガンド修飾体は、リガンド未修飾群と比較して効率よく細胞内に取り込まれることが示唆された。さらにその取り込みは、競合阻害剤添加時や受容体のノックダウンによって低下したことから、リガンド修飾 FPBA-PRX は受容体を介して細胞内に取り込まれていることが示唆された。なお、中性子線非照射時において、リガンド修飾 FPBA-PRX は細胞障害性を示さなかったことから、本素材の安全性が示唆された。 さらに、FPBA-PRX の薬物担体としての可能性を明らかにするため、抗がん活性を示すタンパク質を用いて、FPBA-PRX との複合体形成を確認した。その結果、両成分は効率よく複合体を形成可能なことが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
FPBA-PRX へのリガンド修飾、細胞内取り込み実験、競合阻害実験など、昨年度掲げた目標をおおむね達成することができた。また、FPBA-PRX を薬物キャリアとして用いる検討にも着手することができ、研究は概ね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
がん移行性素子を修飾した FPBA-PRX の体内動態 (血中滞留性、体内動態、腫瘍集積性など) をがん細胞移植マウスを用いて in vivo で検討する。さらに、中性子線照射による抗がん活性も評価する。さらに、がん移行性素子を組み合わせた FPBA-PRX の pH 応答的細胞内取り込み挙動や受容体低発現細胞に対する取り込み能を in vitro で検討する。加えて、FPBA-PRX の薬物キャリアとしての可能性を評価するため、細胞内取り込みや薬物放出能を検討する。
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