中枢時計が多くの構成細胞を統合して概日リズムを発振・発信するメカニズムの解析
Project/Area Number |
23K24064
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Project/Area Number (Other) |
22H02802 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 48020:Physiology-related
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
三枝 理博 金沢大学, 医学系, 教授 (20296552)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,420,000 (Direct Cost: ¥13,400,000、Indirect Cost: ¥4,020,000)
Fiscal Year 2024: ¥5,590,000 (Direct Cost: ¥4,300,000、Indirect Cost: ¥1,290,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,590,000 (Direct Cost: ¥4,300,000、Indirect Cost: ¥1,290,000)
Fiscal Year 2022: ¥6,240,000 (Direct Cost: ¥4,800,000、Indirect Cost: ¥1,440,000)
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Keywords | 概日リズム / 視交叉上核 / 体内時計 / 睡眠 / 遺伝子改変マウス |
Outline of Research at the Start |
中枢概日時計・視交叉上核(SCN)神経ネットワークの動作原理は不明な点が多い。応募者らはこれまで、バソプレシン産生ニューロンの重要性を明らかにしてきた。本研究ではこれまでの研究で得たモデルマウスに、様々な生体内神経活動計測・操作法を適用する。このアプローチにより、中枢時計神経ネットワークが構成細胞を統合し概日リズムを発振・発信するメカニズムの理解を目指す。特定のSCNニューロンの操作により中枢時計を整調する技術など、概日リズム変調に関連する疾患・健康障害への効果的な対処法の発明につながる。
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Outline of Annual Research Achievements |
中枢概日時計・視交叉上核(SCN)神経ネットワークの動作原理は不明な点が多い。応募者らはこれまで、バソプレシン産生ニューロンの重要性を明らかにしてきた。本研究ではこれまでの研究で得たモデルマウスに、様々な生体内神経活動計測・操作法を適用することにより、中枢時計神経ネットワークが構成細胞を統合し概日リズムを発振・発信するメカニズムの理解を目指す。 本年度は、概日リズム周期が延長するAVPニューロン特異的CK1δ欠損マウスを用いた詳細な解析を完了し、SCN AVPニューロンがSCNの主要なペースセッター細胞として機能するとの結論を、PLOS Biology誌に論文発表した。また、AVPニューロン特異的Vgat欠損マウスから明らかになってきた、AVPニューロンによるGABAを介したVIPニューロンの制御について、詳細な解析を行なった。その結果、VIPニューロン特異的にGABA-A受容体をノックアウトすると、概日行動リズムが減衰すること、GABAによるVIPニューロン抑制をAVPニューロンから放出されるGABAが脱抑制すること、などを示すデータが得られた。また、AVPニューロン特異的Nalcn欠損マウスの概日行動リズムを解析し、概日周期が長くなること、光応答性に大きな異常が見られること、NalcnチャネルはAVPニューロンの膜電位概日リズムを制御していること、などが明らかになった。さらに、概日リズムが異常になるVIP欠損マウスにおけるAVP、VIP両ニューロンのCaリズムをin vivo計測し、この二つのニューロン間のフィードバック神経回路が、SCN中枢時計の中心的なメカニズムであることを示唆するデータを得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
AVPニューロン特異的CK1δ欠損マウスの解析が一通り終了し、SCN AVPニューロンがSCNの主要なペースセッター細胞として機能するとの結論を論文発表できた。他のモデルマウスの解析についても、計画に沿って解析を遂行しており、着実に新たな興味深いデータが得られつつある。
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Strategy for Future Research Activity |
AVPニューロンによるGABAを介したVIPニューロンの制御について、ファイバーフォトメトリーや光遺伝学を用いた詳細な解析を行い、論文投稿を目指す。また、AVPニューロン特異的Nalcn欠損マウスについても同様に、光同調におけるAVPニューロンの応答性・安定性とNalcnチャネルとの関係を明らかにし、論文投稿を目指す。さらに、AVP、VIP両ニューロン間のフィードバック神経回路の機能を明らかにし、論文投稿を目指す。
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Report
(2 results)
Research Products
(20 results)
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[Journal Article] Female fertility does not require Bmal1 in suprachiasmatic nucleus neurons expressing arginine vasopressin, vasoactive intestinal peptide, or neuromedin-S.2022
Author(s)
Tonsfeldt KJ, Cui LJ, Lee J, Walbeek TJ, Brusman LE, Jin Y, Mieda M, Gorman MR, Mellon PL
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Journal Title
Front Endocrinol
Volume: 13
Pages: 956169-956169
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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