Project/Area Number |
23K24077
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Project/Area Number (Other) |
22H02815 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 48040:Medical biochemistry-related
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
岡島 徹也 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (20420383)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 裕史 名古屋大学, 医学系研究科, 講師 (50644655)
竹内 英之 静岡県立大学, 薬学部, 教授 (80361608)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,550,000 (Direct Cost: ¥13,500,000、Indirect Cost: ¥4,050,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,070,000 (Direct Cost: ¥3,900,000、Indirect Cost: ¥1,170,000)
Fiscal Year 2022: ¥7,410,000 (Direct Cost: ¥5,700,000、Indirect Cost: ¥1,710,000)
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Keywords | NOTCH / O-GlcNAc / EOGT / O型糖鎖 / 輸送 / フォールディング / POFUT1 / POGLUT1 / コラーゲン |
Outline of Research at the Start |
NOTCH受容体の活性化には、隣接した細胞間でリガンド分子が受容体分子と相互作用することが必要となり、活性化レベルに応じて、発現量は精密に調節される必要がある。これまでの研究より、NOTCH受容体を修飾している特殊なO型糖鎖修飾を変化すると、細胞膜での発現レベルが鋭敏に変化することを見出した。その一方で、糖鎖修飾が異なる異常なNOTCH受容体を小胞体で保持し分解する分子機構は不明である。本研究では、NOTCH受容体や構造的に類似のタンパク質を用いて、小胞体に存在する各種シャペロン分子との相互作用を中心に、分泌されずに分解に向かうNOTCH受容体の仕分け機構を明らかにし、その破綻により生じる病態を制御することを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
(1)昨年度までに樹立したPOFUT1、POGLUT1、EOGTを欠損したHEK293細胞(3重変異細胞)では、O型糖鎖を完全に欠損するのか、一部、残留するO型糖鎖が存在するのか検証するために、Notch受容体を免疫沈降により単離し、プロテアーゼ消化産物の質量分析を実施した。その結果、POFUT1、POGLUT1、EOGTが生合成に関与するO型糖鎖は全て欠損していた。一方で、残存する少数のO-グルコースが観察され、POGLUT2とPOGLUT3の修飾部位に対応することが明らかになった。以上より、予測されるNOTCH受容体のO型糖鎖の付加が3重変異体では障害されていることが、実験的に検証できた。 (2) 昨年度までに、3重変異細胞で細胞内に蓄積する異常NOTCH受容体の分解機構を理解するために、プロテアソームやオートファジーの阻害剤を用いて解析したところ、異常NOTCH受容体の発現量は大きな変化は認められなかった。そこで、本年度は、3重変異細胞におけるNOTCH受容体の分解抵抗性の分子機構を解明するために、糖鎖欠損NOTCH受容体の相互作用因子の探索を行ったところ、小胞体に局在する分子が質量分析にて検出され、フォールディングに関わる因子も複数同定された。 (3) 細胞外領域にEGFリピートを含むという点で、NOTCH受容体と構造的に類似するDLK1に着目して、POFUT1、POGLUT1、EOGT各種糖転移酵素の欠損細胞における細胞表面への輸送効率を測定するシステムを確立した。その結果、O型糖鎖の欠損によりDLK1の細胞外への分泌効率が低下することが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
糖鎖を欠損したNOTCH受容体に結合する分子の中で、これまで解析されていない新規の分子が複数含まれており、予備実験の結果もふまえて、今後の大きな研究の進展が見込めるため。
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Strategy for Future Research Activity |
(1)O型糖鎖を欠損したDLK1が細胞外への輸送に遅延が生じる分子メカニズムを明らかにするために、小胞体に停留させたDLK1を用いて相互作用因子をスクリーニングする。野生型細胞に比べて、糖鎖変異型細胞で濃縮されるタンパク質群の機能から、NOTCH受容体輸送におけるO型糖鎖修飾の小胞体における機能を明らかにする。
(2) O型糖鎖を欠損したNOTCH受容体に結合する分子として同定された小胞体タンパク質の中で、ジスルフィド結合形成に関与する複数の分子を中心に解析を進める。これらの分子の欠損細胞を作成するとともに、NOTCH受容体の成熟過程のプロセシングや糖鎖修飾における異常を解析する。また、これらの分子の欠損もしくは過剰発現が、O型糖鎖を欠損したNOTCH受容体に与える効果を調べることを通じて、O型糖鎖とジスルフィド結合形成の関連性を明らかにする。
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