Understanding of molecular mechanisms underlying human genetic disease using goldfish mutants
Project/Area Number |
23K24087
|
Project/Area Number (Other) |
22H02825 (2022-2023)
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 48040:Medical biochemistry-related
|
Research Institution | Hiroshima University (2024) Nagahama Institute of Bio-Science and Technology (2022-2023) |
Principal Investigator |
大森 義裕 広島大学, 統合生命科学研究科(理), 教授 (90469651)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
|
Budget Amount *help |
¥17,290,000 (Direct Cost: ¥13,300,000、Indirect Cost: ¥3,990,000)
Fiscal Year 2025: ¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
|
Keywords | 脊椎動物モデル / ゲノムワイド関連解析 / GWAS / ゲノム解析 / シングルセルRNA-seq解析 / キンギョ / 疾患モデル動物 / 網膜変性症 |
Outline of Research at the Start |
キンギョはフナを原種とする観賞魚でありデメキンやランチュウをはじめとした80系統以上の遺伝的に確立された品種が存在する。これら多様な表現型はヒト遺伝性疾患と共通するものも多い。私たちは、その分子機構の解明を目指し、これまでにキンギョ全ゲノム解読を完了しゲノムワイド関連解析(GWAS)により表現型の原因となる遺伝子群の同定を進めている。これまでに見出した視覚関連疾患と骨形成関連疾患に関連する遺伝子変異の同定をゲノム解析により行い、ヒト疾患の発症機構の解明に繋げる。原因となるメカニズムを明らかにし基礎医学の分野に貢献するとともに、新たなヒト疾患モデル動物としてのキンギョの研究基盤の確立を行う。
|
Outline of Annual Research Achievements |
キンギョ品種が持つ遺伝子変異を同定することで、同じ脊椎動物であるヒトの遺伝性疾患の原因との関連を解析し、その発症メカニズムの解明に繋げることができると考えられる。遺伝子変異を同定する方法としてゲノムワイド関連解析GWAS法を用いることとした。本年度は、キンギョ品種に存在する変異体の原因遺伝子の同定を目指して研究をすすめることに重点を置いた。キンギョ品種に存在するヒト遺伝病である網膜色素変性症に類似した表現型を示す変異体をはじめとした複数の変異体に対して雑種交配を行い雑種家系を確立した。品種と野生型であるフナとを交配し、F1世代を作製した。さらに、F1世代と戻し交配または、F1世代同系交配を行うことで、F2世代を作製した。F2世代は再現性を求めるために複数家系準備した。これらの個体群から高純度ゲノムDNAを精製した。一方でこれらのF2個体の写真を撮影することで表現型を記録し集計した。これらの情報を合わせてゲノムワイド関連解析を進めている。この手法にはハイスペックコンピューターを用いる。FASTQファイルを取得後、マッピングを行い、VCFファイルを作成した後、PLINKプログラムによりGWAS解析をすすめている。今後は、GWAS解析により得たデータをRを用いて解析し、マンハッタンプロットが得る。マンハッタンプロットにより、ピークが見られた染色体領域に候補遺伝子が存在すると考えられる。そこで、今後はこれらの領域に存在する遺伝子をすべてピックアップし、候補遺伝子として機能を予測する。もし、候補遺伝子にナンセンス変異やフレームシフトなどの重篤な変異が存在した場合は、より有力な候補となる。有力な候補が得られた場合は、ゼブラフィッシュ等のモデル動物を使って遺伝子を改変し、その変異が表現型にもたらす影響を解析することが可能である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、キンギョ品種に存在する変異体の原因遺伝子の同定を目指して研究をすすめることに重点を置いた。キンギョ品種に存在するヒト遺伝病である網膜色素変性症に類似した表現型を示す変異体をはじめとした複数の変異体に対して雑種交配を行い雑種家系を確立した。品種と野生型であるフナとを交配し、F1世代を作製した。さらに、F1世代と戻し交配または、F1世代同系交配を行うことで、F2世代を作製した。F2世代は再現性を求めるために複数家系準備した。キンギョの個体は成長度合いや生存率に著しい差があるため、安定したF2個体を得ることは難しいが、室内での恒温飼育やブラインシュリンプ生餌の一定期間の投与など条件を工夫して200匹程度以上のF2個体(成魚)を得るように試みた。これらの個体群から高純度ゲノムDNAを精製した。ゲノム精製用のカラムを用いて純度の高いゲノムDNAを精製し、ゲル電気泳動などの方法でその精製度を確認した。少なくとも20kbp以上のバンドが存在することを確認し、RAD-seqやWGSなどショートリード次世代DNAシーケンサーを用いて多型の解析を行った。一方でこれらのF2個体の写真を撮影することで表現型を記録し集計した。これらの情報を合わせてゲノムワイド関連解析を進めている。この手法にはハイスペックコンピューターを用いる。FASTQファイルを取得後、マッピングを行い、VCFファイルを作成した後、PLINKプログラムによりGWAS解析をすすめている。
|
Strategy for Future Research Activity |
GWAS解析により得たデータをRを用いて解析し、マンハッタンプロットが得られる。マンハッタンプロットにより、ピークが見られた染色体領域に候補遺伝子が存在すると考えられる。そこで、今後はこれらの領域に存在する遺伝子をすべてピックアップし、候補遺伝子として機能を予測する。機能の予測にはGOターム解析であるAmiGOプログラムが有用であると考えている。AmiGO解析で得られた関連する機能をもつ遺伝子のうち、この候補領域に存在する遺伝子が候補遺伝子と考えられる。この候補遺伝子群の配列をigvなどのプログラムを使って目視で変異を解析していく方法がある。一方SNPEFFなどのプログラムを使うことで、VCFファイルから変異を予測することが可能である。もし、候補遺伝子にナンセンス変異やフレームシフトなどの重篤な変異が存在した場合は、より有力な候補となる。有力な候補が得られた場合は、ゼブラフィッシュ等のモデル動物を使って遺伝子を改変し、その変異が表現型にもたらす影響を解析することが可能である。
|
Report
(2 results)
Research Products
(23 results)