Project/Area Number |
23K24125
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Project/Area Number (Other) |
22H02863 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 49050:Bacteriology-related
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
森川 一也 筑波大学, 医学医療系, 教授 (90361328)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾花 望 筑波大学, 医学医療系, 助教 (00722688)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,160,000 (Direct Cost: ¥13,200,000、Indirect Cost: ¥3,960,000)
Fiscal Year 2025: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2022: ¥5,590,000 (Direct Cost: ¥4,300,000、Indirect Cost: ¥1,290,000)
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Keywords | 黄色ブドウ球菌 / esp / 不均一性 / 限定的発現遺伝子 |
Outline of Research at the Start |
申請者らは数%以下の亜集団に発現するブドウ球菌遺伝子を20種類見出し、限定的発現遺伝子espと名付けた。esp15, esp17が本菌の重要な特性 を担うことを解明したが、その他のesp遺伝子の役割は不明である。このことは集団多様性に基づく未知のシステムの存在を示唆する。本研究 は、こ れら機能未知espが担う役割を新たな視点から解明する。本研究により多様性に基づく新たな細菌特性が解明され、重要なヒト病原細菌 として生き続け進化してきた本菌の生存戦略・制圧困難さを支える新たな原理の解明を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
申請者らは数%以下の亜集団に発現するブドウ球菌遺伝子を見出し、限定的発現遺伝子esp (expression in minor subpopulation)と名付けた。幾つかのesp を除いて多くのesp遺伝子の役割は不明であり、このことは集団多様性に基づく未知のシステムが多数存在することを示唆している。本研究は、これら機能未知 esp遺伝子群が担う役割を解明することを目的としており、当該年度は以下を行った。・従来から研究を進めているesp15(自然形質転換における遺伝子取り込み装置関連の遺伝子)と同時に発現する遺伝子セットについて追加で幾つかの遺伝子機能を解析した。予備的結果では細胞死の制御に関するものが発現している可能性があり、今後検討する必要がある。 ・espの一つで、転写抑制因子と予想されている遺伝子について、本遺伝子は通常培養条件では数パーセント以下の発現であるが、特定条件でほぼ全ての細胞で発現する。しかしその他espについては発現頻度が上がる条件が見出されておらずcell sorterに用いることができるレベルに達していない。そこで、esp発現細胞を濃縮するための実験系を計画し、着手した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
esp発現頻度が低いものについて発現頻度が5-10%以上になる条件を見出すことが、次のステップ(cell sorter)に移行する前提となる。種々培養条件の検討は今後も続けるが本研究のネックとなっている。この問題を解決する必要があり、そのための実験を新たに計画する必要が生じた。このため、区分はやや遅れている、とした。 esp15に関連する研究は順調に先行しており、自然形質転換に関する論文を発表するに至っている。esp15と同時に発現する遺伝子群(同定済み)についても新しい展開として細胞死の制御の可能性が示唆される予備的結果が出ており、こちらも順調にすすんでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
esp発現頻度が高くなる条件検討を継続するとともに、それが成功しない場合でもcell sorterの解析へと移行できるようにする代替手段を検討する。具体的には、発現頻度が低いままでもesp発現細胞がタグを発現するようにするためのレポーターを設計し、濃縮を試みる。 誘導条件が明らかになったespについては当初計画通り同時に発現してくる遺伝子の特性解析を行うことで、その役割を明らかにしていく。 なお研究が先行しているesp15(自然形質転換)について、本菌の薬剤耐性化での役割について、その他遺伝子伝達様式との比較を加えて、明らかにしたいと考えている。
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