Project/Area Number |
23K24127
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Project/Area Number (Other) |
22H02865 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 49050:Bacteriology-related
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
鈴木 敏彦 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (10292848)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,420,000 (Direct Cost: ¥13,400,000、Indirect Cost: ¥4,020,000)
Fiscal Year 2024: ¥5,070,000 (Direct Cost: ¥3,900,000、Indirect Cost: ¥1,170,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,330,000 (Direct Cost: ¥4,100,000、Indirect Cost: ¥1,230,000)
Fiscal Year 2022: ¥7,020,000 (Direct Cost: ¥5,400,000、Indirect Cost: ¥1,620,000)
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Keywords | 低酸素環境 / 宿主応答 / 細菌感染 / 低酸素応答 / 炎症 |
Outline of Research at the Start |
ヒトを含むほぼ全ての多細胞生物は酸素を失えば生命を維持できないが、その一方で生体内の酸素は一定ではない。ヒト体内の酸素分圧は末梢に向かって低下し、さらに生理的環境や疾患によっても生体内の酸素濃度は大きく変動する。この点に着目し、研究代表者はさまざまな低酸素環境を設定して嫌気性菌・微好気性菌による感染実験を実施したところ、従来報告されていた知見と異なる実に多彩な宿主応答を呈することを見出した。そこで本研究では嫌気性および微好気性菌の感染に焦点を絞り、新たに見出された低酸素環境における細菌感染と宿主の応答機構を解明する。
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Outline of Annual Research Achievements |
ヒトを含むほぼ全ての多細胞生物は酸素を失えば生命を維持できないが、その一方で生体内の酸素は一定ではない。ヒト体内の酸素分圧は末梢に向かって低下し、さらに生理的環境や疾患によっても生体内の酸素濃度は大きく変動する。この点に着目し、研究代表者はさまざまな低酸素環境を設定して嫌気性菌・微好気性菌による感染実験を実施したところ、従来報告されていた知見と異なる実に多彩な宿主応答を呈することを見出した。そこで本研究では嫌気性および微好気性菌の感染に焦点を絞り、新たに見出された低酸素環境における細菌感染と宿主の応答機構を解明する。 本年度、細菌感染後に低酸素環境下で宿主炎症が増強される場合と逆に抑制される相反する現象の詳細な解析を実施した。まず、嫌気性菌のひとつが感染すると低酸素環境で安定化される宿主Hypoxia Inducible Factor (HIF-1)の支配下でIL-beta産生が亢進する機構を見出した。この知見は遺伝子欠損マウスを用いた疾患モデルでも検証された。一方で、低酸素環境下で宿主炎症が抑制される微好気性菌の場合は、細菌の細胞への付着とそれに続く貪食(ファゴサイトーシス)が酸素濃度に影響を受けることがわかってきた。さらに、細菌表面の糖鎖を分解する宿主酵素活性が低酸素環境で影響を受けることも見出し、これが細菌の付着に影響することが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
酸素濃度によって宿主応答が異なることが明らかになった細菌の菌側因子の絞り込みが進み、宿主応答に関与する宿主因子の同定を進めている。ほぼ予定通りに進行していることから「おおむね順調に進展している」と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
in vitro解析における実験系は確立しており、それぞれの感染実験系に適用しているが、無菌マウスを用いたin vivoの実験系を構築していく必要性がある。今後、確立していく予定である。
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