Project/Area Number |
23K24177
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Project/Area Number (Other) |
22H02916 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 50020:Tumor diagnostics and therapeutics-related
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Research Institution | The University of Tokyo (2023-2024) Tokyo Institute of Technology (2022) |
Principal Investigator |
野本 貴大 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (00734732)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
喜納 宏昭 公益財団法人川崎市産業振興財団(ナノ医療イノベーションセンター), ナノ医療イノベーションセンター, 主幹研究員 (70283067)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥18,070,000 (Direct Cost: ¥13,900,000、Indirect Cost: ¥4,170,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2022: ¥12,090,000 (Direct Cost: ¥9,300,000、Indirect Cost: ¥2,790,000)
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Keywords | 高分子キレート剤 / 鉄イオン / 免疫療法 / 腫瘍関連マクロファージ |
Outline of Research at the Start |
本研究では下記3つの仮説を検証する。 仮説1. 高分子キレート剤は腫瘍内マクロファージの極性を変える。 仮説2. 腫瘍内不安定鉄キレートは抗腫瘍性T細胞を活性化する。 仮説3. 不安定鉄キレートだけではICIへの治療抵抗性を克服できない場合、超低侵襲的な光線力学療法(PDT)を併用することにより克服できる。 これらの仮説を検証して腫瘍内不安定鉄制御と腫瘍免疫逃避環境の関連性を明らかにし、cold tumorをhot tumorへと転換する技術を創出する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では主に下記の3つの仮説について検証を進める計画であった。 仮説1.高分子キレート剤は腫瘍内マクロファージの極性を変える。 仮説2.腫瘍内不安定鉄キレートは抗腫瘍性T細胞を活性化する。 仮説3.不安定鉄キレートだけではICIへの治療抵抗性を克服できない場合、超低侵襲的な光線力学療法(PDT)を併用することにより克服できる。 2022年度では仮説1及び仮説2に焦点を当てて研究を進め、これらの仮説の妥当性を示す結果が得られた。2023年度ではそれらの結果をサポートする知見を得るために、別側面からのアプローチを試みた。まず、生体内共焦点顕微鏡システムを用いて静脈注射された高分子キレート剤の腫瘍内分布を観察したところ、高分子キレート剤が主にマクロファージに取り込まれていることが示唆された。現在までの研究結果を踏まえると、高分子キレート剤は細胞外の鉄イオンをキレートしマクロファージに取り込まれる可能性が高く、細胞外の不安定鉄濃度を下げることで、がん細胞内の不安定鉄濃度も低下させていると考えられる。これに加えて、免疫チェックポイント阻害剤の抗腫瘍効果向上においてはマクロファージの影響が大きい可能性も示唆された。次に、不安定鉄キレートだけでもICIの治療効果を顕著に向上できることが示されているが、仮説3に関連してPDTとの併用効果も検討した。その結果、PDTと併用することにより免疫活性を向上できることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画通りに研究が進展しており、元々の仮説を支持する結果が得られている。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度では今まで得られてきた結果の再現性を確認するとともに、引き続き仮説を検証するための免疫関連因子の定量を行う。また、鉄イオンの挙動をさらに詳細に追跡することを検討する。
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